Kind's room

アニメの感想、考察など。

2018春・夏アニメ雑感+雑記

時の流れというのは残酷で、圧倒的名作だった『よりもい』や谷口はるみさんにガチ恋した『citrus』、牙の鋭さがうんたらかんたらの『キリングバイツ』、なぜか放送終了後にラジオが始まり案の定続編決定の『ゆるキャン△』、いつになったら続編やるんだ『メルヘン・メドヘン』などで盛り上がった2018年冬アニメからもう1年が経とうとしている。

そういえばツイッターメルヘン・メドヘンが終わるまでが2018年冬アニメ」という呟きの後ぐらいから更新止まったから勝手にメルヘン・メドヘンと心中したみたいになってるが、お互いなんとか多分生きてるので安心していただきたい。

 

閑話休題

2018年4月以降は学業やらバイトやらインターンやらで忙しくメンタル的にも非常にヤバかったので一旦クールダウンの期間を作ろうと思った。それと年々アニメ視聴が娯楽というより"義務"になりつつあったので、一度自分のアニメ視聴に対する価値観を見直す期間としても充てようと考えた。約1年のリハビリのおかげでアニメを"娯楽"として楽しむ、オタク初期時代の頃の純粋な気持ちが戻ってきたと感じるので、結果的には良かったのではないか。というのは建前で本当はシンプルに復帰するタイミングとかきっかけが作れなくてズルズル1年きてしまった感の方が強い。

そして1年近くもツイッターから離れてたのに自分の存在を覚えてくれた人がたくさん居て正直めっちゃ嬉しかった。そして1年近く経ってもメルヘン・メドヘンは全然終わってなかった。これぞ終わらないコンテンツ。

 

というわけでアニメの話。2018年春・夏クールにかけては視聴本数も少なく、なんならアニメ放題で昔見てた作品を改めて見返すことの方が多かったぐらい。

ちなみに見返してたやつは『涼宮ハルヒの憂鬱・消失』『長門有希ちゃんの消失』『Another』『学園黙示録 HIGHSCHOOL OF THE DEAD』『下ネタという概念が存在しない退屈な世界』『悪魔のリドル』『ひめゴト』、新たに見たやつは『俺の脳内選択肢が、学園ラブコメを全力で邪魔している』『這いよれ! ニャル子さん』あたり。我ながら意味不明なラインナップだったと思う。

2018秋クールは個人的に繁忙期だったので実は1本も見てない。ただ気になる作品は結構あるので(ラインナップは後述)、冬アニメと両立しつつ見ていければなと思う。

前置きが長くなったが、ここからは2018春・夏アニメの感想を述べていきたい。

 

 2018春アニメ

ヒナまつり

抜群の掴みから勢いが落ちることなく最後まで安定してクオリティが高かった。超能力少女×おっさんという組み合わせから『アリスと蔵六』が思い起こされたが、その設定を道徳・教育的に活かした前者に対してこちらはコメディへ上手く変換してたなという印象。シュールなボケとキレキレのツッコミで択一した笑いのセンスを感じさせた。三嶋瞳ちゃんは春クールの優勝ヒロインだったかも。

 

こみっくがーるず

ポスト『スロウスタート』としての期待を裏切らない面白さだった。序盤は良くも悪くもありきたりな日常系という印象だったが、転機となったのは怖浦先輩&虹野先生が登場した6話。おもしろ美人キャラ2人は"萌え"の戦力アップに大きく貢献し、作品全体におけるギャグもこの辺からキレが増した気がする。成長譚・友情ストーリーとしてハートフルに描きつつも最後までコメディの体を全く崩さなかったのが好印象。そろそろ「本渡楓さんと大西沙織さんが共演するアニメは名作の法則」を提唱してもいい。

 

3D彼女 リアルガール

ブコメとしてはシンプルかつストーリーが明瞭で、ベタな展開を飾らずやってる感じが好感持てた。本来なら付き合うはずの立場にない2人の関係ゆえに、価値観の違いや心のすれ違いが何度も発生し、何度もいざこざを繰り返しながらその溝を埋めていくというストーリーは見てて安心感さえあった。最後まで主人公と猫耳はいけすかなかったがヒロイン3人は揃って魅力的だった。「陰キャオタク×絶世の美少女」という設定の強みが最後までブレずに面白かったし2期も見よう。

 

 『食戟のソーマ 餐ノ皿 遠月列車篇』

シリーズ5クール目でついにえりな様がデレた...‼ 爆速で進む展開に実家のような安心感を抱きつつも、その分"熱"が一過性でストーリーも若干マンネリ化してきたなというのが率直な感想。でも創真vs葉山の対決でいわゆる「後出しジャンケン」が覆されたのは意外性あって良かったし、22話以降でストーリーを"食戟"一本に絞ってからは本領発揮。2期の時に感じた、あの圧倒的な高揚感が舞い戻ってきた。中途半端なところ終わったので4期に期待。ここまできたら暗殺教室みたいに完結までやって欲しい。

 

立花館To Lieあんぐる

百合姫読んでた頃は流し見程度だったけどこんなに面白かったとは(citrusと同じパターン)。ハーレム系ラブコメの被ラッキースケベ主人公をボーイッシュ系女子にするって何気に革新的だと思う。藤原このみちゃん可愛かった。

 

『踏切時間』

第1話があまりにもエモすぎてニコニコ動画に課金してまで全話見た。『二人の青春』『SNS兄妹』はあまりにも名作だった。こういうオムニバス形式の萌えショートアニメが忙しい現代人に求められているのではないだろうか、と個人的には思う。

 

※近日中に見る枠刀使ノ巫女 波瀾編』

第15話「怠け者の一分」まで視聴済み。2クール目に入ってから名作アニメの風格を纏いはじめた感。周りの評価を見てるとどうやら傑作に終わったみたいなので、安心しつつ優先的に視聴していきたい。燕結芽の生存を諦めない会としてもな......

 

※近日中に見る枠僕のヒーローアカデミア 第3期』

第51話「入れ寮」まで視聴済み。5クールも放送してここまで面白さも評価もブレない作品も稀有では。デクの捨て身の戦闘で未来の"ヒーロー"を救った第42話、オールマイトがヒーローとしての"終焉"を迎えた第49話に関してはマジ感無量だった。4期が始まる前に追いつきたい。あとトガヒミコちゃんが性癖にストライク。

 

2018夏アニメ

あそびあそばせ

他愛もないキャッキャウフフ日常系と思わせておいての新感覚ギャグアニメ。エピソードごとに面白さの"波"はあったが、その分ハマった時の爆発力は凄まじかった。清廉潔白なオープニング映像、容姿端麗なキャラデザ、そこからは想像もできない下劣で過激な下ネタ、コンプライアンス的にもかなり踏み込んだであろうオリヴィアのスパイシー設定など、「可愛さをぶっ殺す強烈なギャップ」と「恐れ知らずの前衛的な作風」こそが最大の魅力だったように感じる。声優陣の弾けた演技も印象深い。

 

『すのはら荘の管理人さん』

ストレス社会のユートピアバブみ特化型アニメセラピー。癒しアニメオブジイヤー金賞。視聴者はただ画面いっぱいに移るおっぱいに身を委ねるだけで良かったし、アニメを娯楽というか"精神療法"的な楽しみ方したの初めてかもしれない。キャスティングの上手さも印象的で、姉役はキャラクター的にcv.茅野愛衣が適役だろうなと思ったらド直球で配役してきて笑った。あとキタエリのショタ演技も絶妙な塩梅だった。また、様々な性癖という名の需要に応じたフェティシズムも随所に発揮し、特にカラオケ回は理性を保つのに必死だった。絶対あのカラオケ企画に寄せただろ。

 

ゆらぎ荘の幽奈さん

欲しいところに欲しいラッキースケベが起こる、古き良きラブコメ界の重要文化財。正直印象に残ったエピソードはあまりないが、第9話「ゆらぎ荘の千紗希さん」は神回だった。逆に言えば、宮崎千紗希ちゃんが出る回とそうでない回で評価が大きく分かれたし、ヒロインが8人もいて魅力的だと感じたのが宮崎千紗希ちゃんと強いて言うなら伏黒夜々ちゃんぐらい。OPとEDはどっちも好き。

 
※近日中に見る枠ちおちゃんの通学路

第10話「篠塚さんと糖分と記者会見/サウンザンドスプリング」まで視聴済み。大空直美劇場の新境地。陰キャ同士が教室の隅っこでやるようなくだらねぇ会話とか、子供の頃に描いてたささやかな野望とか、個人的に(というか中の下以下の人生を送ってきた者には)刺さる部分が多くて楽しめた。音泉のラジオも面白かった。

 

One Room セカンドシーズン』

忙しい現代人が日ごろの生活では補いきれない1日分の"萌え"をたった4分で摂取できるサプリメント型アニメーションの続編。率直な感想としては「期待以上」と「やりすぎ」といったところ。七橋御乃梨編は「疑似的な兄妹」「疑似的な腐れ縁幼馴染」「疑似的な恋人」のような関係から"真剣"に発展するプロセスが良かったし、天月真白編はヒロインの危なげなさとそれに伴う背徳感を味わえる『One Room』の真骨頂って感じで、両者では求めていた以上の"萌え"を得られた。花坂結衣編は正直「続き」を知りたくなかった感。1期のころは当事者のような感覚でニヤニヤしながら見られたが、今回は第三者の視点でしか見られなかった。これは脚本上の問題というより、既にヒロインと主人公の恋人関係が出来上がっている以上、第三者である"あなた"は当事者に絶対なれない、という己の潜在的な認識が邪魔をしていたんだと思う。結論として、結婚したいのは七橋御乃梨ちゃん、恋愛したいのは天月真白ちゃん、決別後に大学のキャンパス内で遭遇した時にきまずくなって互いに視線を逸らし合う関係が卒業までズルズル続きたいのが花坂結衣。

 

 2018秋アニメ(視聴予定ラインナップ)

※随時視聴『となりの吸血鬼さん』

※随時視聴青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』

※随時視聴『あかねさす少女』

※随時視聴『アニマエール!』

※随時視聴『うちのメイドがウザすぎる!』

 

 ------------------------

 

Twitterに触れていなかった約1年間の間にアニメ業界ではいろんな出来事が起こったと小耳に挟んでいる。特に今村彩夏さん引退とWake Up,Girls!解散はショックが大きかったし、某なろう産アニメの放送中止騒動やいもいもプル天騒動や平〇綾さんSuper Driver事件などはインパクトが大きかった。それはそうと、1年の月日が経っているにも関わらず、メルヘン・メドヘンはまだ終わってなかったし、ガルパン最終章は案の定長期スパンだし、当のアクタスプリンセス・プリンシパルの全6章の劇場公開を控えてるらしい。冗談はろんぐらいだぁす!だけにしてくれ。

好きな作品の続編が決まるに越したことはないが、正直アニメ業界は無理しすぎだと思う。アニメの公開媒体を映画にすることはTVシリーズ続編より確実に利益を得られるだろうし、話数を小分けにして作れば作るほど収益は増えるのかもしれない。ただ、ファンの立場から言えば、好きな作品は「好きな作品としての印象を保ったまま」自分の記憶に残り続けて欲しい。いくら中途半端にTVシリーズが終わっても、いくら待てど続編が来なくても、「好きな作品のまま」自分の記憶に残り続ける、そんな状態のコンテンツでも素敵だなと最近思うようになった。いや、別に映画館に足を運ぶのが面倒くさいとかアニメは30分単位で見たいとかそういうことではなくてだな...