Kind's room

アニメの感想、考察など。

2019秋アニメ・格付け&総括

今期は時間的にも精神的にも余裕があったため、久しぶりに15本見た。やっぱりアニメはたくさん見たほうが楽しい。

せっかくなので、久しぶりに格付け形式で書いていきたいと思う。

格付けの基準としては、

金賞】:今期で総合的に最も優れた作品
銀賞】:金賞に次ぐ優れた作品
銅賞】:銀賞に次ぐ優れた作品
技能賞】:脚本、演出、作画など随所に優れた技術を発揮した作品
敢闘賞】:全体的に安定して高い満足度を誇った作品
殊勲賞】:個人的に強いインパクトが残った作品(今回は該当作品なし)
【選外】:惜しくも入賞を逃した作品
優勝】:今期で最もエンターテイメント性に優れた作品(今回は該当作品なし)

といった感じで独断と偏見とさじ加減で決めている。

それでは早速【金賞】から。

 

 

 金賞

食戟のソーマ 神ノ皿

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間違いなく今期一番好きだった。3期から1年3ヶ月の期間が空いたものの、かなり中途半端なところで終わっていたこともあり、話にスッと入れたのがまず大きかった。4期の内容は一言で言うなら「集大成」。月饗祭やスタジエール、秋の選抜から懐かしの合宿まで、これまでの話を丁寧に紡ぎ合わせ、その集大成として提供された「神ノ皿」は、絶品極まりなかった。

連隊食戟3rdバウトからはオールスター戦そのもの。最強軍団相手に普通に勝ってしまえばご都合主義になりかねない展開でも、連隊食戟であることを活かした連携や、卒業生たちからの特訓による成長により、どちらが勝ってもおかしくない状況に持ち込む、そんな文句なしの熱戦が最高に面白かった。

4期で特筆すべきエピソードは2つある。1つ目は、タクミ・アルディーニについて。秋の選抜で美作に完敗したタクミが、その敗北や今まで乗り越えてきた試練の数々を自信の一皿に変え、美作との因縁さえ「成長のきっかけ」へと変えて完全復活を遂げ、顔芸先輩叡山を完膚なきまでに叩きのめした5話はとても気持ち良かった。初期ライバルキャラがここに来て輝きを取り戻す展開、胸熱すぎるぜ。

そして2つ目は、やはり本作の魅力をフルコースで提供してきた11話だろう。創真とえりなが共に調理してるだけでも感慨深いが、チームワークの悪さを逆手に取った擬似的な"食戟"で2人の対決を拝めたり、えりなのスペシャリテに組み込まれたゲソピーや化けるふりかけ、勝利確定BGMとして流れる1期OP『希望の唄』など、今までずっと見てきた視聴者からすればご褒美のような内容で、ただただ感慨深かった。友情・努力・おはだけ・御粗末・勝利の五大原則が全て詰まった文句なしの神回。

個人的に3期は、セントラルが出てきた辺りからどうも勢いが停滞してるように感じてたし、4期もそこまで期待していなかったのだが、蓋を開けてみればぶっちぎりの今期トップだった。あまりにも面白すぎて、今までの内容を復習するために1期1話から全部見返した。そんでもってこんな綺麗な終わり方されたら、逆に5期が蛇足にならないか心配なまである...

 

銀賞

ちはやふる3

前述したソーマもそうだが、既にアニメで50話以上やってきてる作品は、今まで積み上げてきた"熱さ"が募りに募った状態で2019秋を迎えているため、正直今期の新作と比べるのはナンセンスと思えるぐらい別格の面白さがあった。

私が『ちはやふる』と出会ったのは、2016年3月くらいにやってたニコ生一挙のときだったので、今回の3期まで実に3年半のブランクがあった。正直内容は全然覚えてなかったし、千早がなんで右手に怪我してるのかさえ思い出せないレベルだったが、見てるうちにだんだん記憶がフラッシュバックしてくる、そんな感覚が毎週のように得られた。

今回の3期で描かれたのは吉野会大会と名人・クイーン戦予選。前者はエキシビジョンとは思えない熱さで、主人公2人が対峙する決勝は独特の緊張感があった。後者はまさかの千早の出場辞退と太一の裏切り出場だったが、今回の主役は新と原田先生。新は相変わらず強いし、あくまでも「先生」のイメージしかなかった原田先生が、本気で名人を目指す「選手」として見せる熱い生き様には胸を打たれた。

そして印象的だったのは太一の変化。今までとは何かが違う、かるたに全てを懸けるストイックな生き様と貪欲な姿勢、取り憑かれたような執着心で、自分を追い込み自分を追い求める姿がとてもカッコ良かった。この作品で一番人間臭いけど、そこが彼の魅力だと思う。

決勝の途中で1クール目が終わってしまったけど、当たり前のように2クール目もあるので楽しみ。

 

銅賞

ライフル・イズ・ビューティフル

個人的には今期最大のダークホース。射撃(ビームライフル)を題材にした日常系で、日常のゆるさとスポ根の熱さを"共存"して見せたのが実に好印象。昨今のスポーツを題材にした日常系は、スポ根要素と日常要素の棲み分けがきっちりしてる印象だが、本作は日常のゆるさとスポ根の熱さ、どちらも崩さない絶妙な塩梅で描いていたのが特徴だったように思う。

序盤はかなりスロースタートで、オチもつけず進んでいく掛け合いに戸惑ったりもしたし、試合の際も競技の特性上仕方ないとはいえ盛り上がりが少なく、どこか見どころに欠ける印象だった。とはいえ、このハイレベルにゆるい作風はだんだん癖になってきたし、競技自体もじわじわと熱を帯びるように熱くなっていき、8話からの全国大会編は非常に見応えがあった。外から雰囲気が伝わりにくい競技だからこそ、積極的にモノローグを活用して、各々の射撃に懸ける想いや調子の良し悪しを表面化したり、挿入歌で日常とスポ根のスイッチを切り替えるなど、工夫を凝らして試合を盛り上げることにも成功していた。また、他校のライバルキャラを、決してモブなどにせず、一人ひとりが主人公のような描き方をしていたのが、スポ根としての魅力に磨きをかけていた。

射撃に例えるなら、序盤は「6.8」ぐらいの面白さだったのが、右肩上がりにじわじわと調子を上げていき、最終的に10点台後半を叩き出した、そんな作品だった。ライフル・イズ・ビューティフルが終わるまでが2019年。最終話は2019年13月18日。

 

旗揚!けものみち

プロレスラー×異世界転生という面白さが約束されたような設定を余すことなく活かしつつ、このすば譲りの抱腹絶倒ギャグと平和なストーリーが展開され、終始安定した面白さだった。

こういう設定が強い作品は、どうしても序盤のインパクトが薄れてくると面白さも薄れてくることが多いが、本作は登場してくるキャラクターが揃いも揃って面白かったし、プロレスをエンタメ性だけでなく"熱さ"まで活かした展開でテコ入れするなど、決して飽きさせない作りになっていた。

個人的に惜しいと感じたのは、現実世界でケモナーマスクに囚われていたMAOが、再戦の夢叶い転生してきた5話あたりが一番熱かっただけに、実際に戦った最終話まで期間がかなり空いてしまい、せっかくの熱い展開がやや冷めてしまっていたことだろうか。それでも最終話のお祭り騒ぎは、けものみちらしさ全開で楽しく、この作品が今期最高のエンターテインメントであることを決定づける内容だった。

あとは何よりシグレさんが可愛い。出会った当初は若干クズだったけど、花子やカーミラが登場したあたりから立ち位置が世話焼きママっぽくなったり、時には源蔵のお嫁さん面したりなど、回を重ねるにつれてどんどん魅力が増していった。文句なしの今期優勝ヒロイン。シグレさん、結婚してくれ......

 

慎重勇者〜この勇者が俺TUEEEくせに慎重すぎる〜

制作まで慎重になりすぎた異世界転生ファンタジー。序盤と終盤の印象のギャップで評価にとても悩まされたが、全体的な印象を慎重に考慮して銅賞とした。

リスタルテの顔芸&声芸に加え、聖哉の堅物なキャラクターで序盤の掴みは抜群だったし、コメディとして見る分には申し分なかった。その一方で、作品全体の印象が、ストーリーよりもキャラクターの強さに喰われてる感じはどうしても否めず、シリアスなファンタジーとして見るには、どこか決定打に欠ける印象を受けていた。それでも、2回目の総集編が明けた10話からは息を飲むほどの面白さで、「慎重」そのものが特大の伏線として回収された11話は、今まで隠してた実力を全解放すると言わんばかりの、特大の"決定打"であった。

正直こういう作品が一番評価に困る。最後の3話だけ切り取れば金賞でもおかしくないし、かといって中盤までは入賞させるかも怪しかった。明暗を分けたのは、ラノベ原作アニメでは珍しいほど1クールで綺麗に終わった点。ここを最大限に加味して銅賞とした。なお、総集編を二回挟んだ点は考慮していない。

 

【技能賞】脚本、演出、作画など随所に優れた技術を発揮した作品

神田川JET GIRLS

架空の競技である、爆乳爆走ウォーターシューティングもといジェットレースを題材にしたスポ根、と見せかけたコッテコテの百合アニメーションだった。

個人的には、『競女!!!!!!!!』や『つあかあ』的な作風を想定していたので、それらと比べるとややスポ根的な要素は薄かった。しかしながら、ジェッターとシューターが「いかに一心同体になるか」が肝となる競技の特性上、二人の関係性を盤石にするためなら、試合や練習の描写を多少削ってでも百合要素を強める、その制作側の気概には痺れるものがあった。心の距離を縮めることがそのままジェットレースの"強さ"に反映される事実を何度も突きつけ、1クールかけて関係性の成熟をじっくり描いた様子は、「神田川杯での優勝」を目標としてきた彼女たちのストーリーに力強い"説得力"を与えていた。

お色気を前面に押し出した作風なため絵面的には下品だったかもしれないし、レースアニメを謳いつつ全然レースしてねぇじゃねーか!という不満も確かにあったが、最初から最後まで見てて楽しかったのは間違いない。実際ジェットレース自体もめちゃくちゃ面白そうな競技だったし、いざ試合となれば熱さも感じられた。まあ、一番熱かったのは凛とミサのイチャイチャなんだけどな...

 

ぬるぺた

今期のダークホース。5分アニメでこれほどストーリーに魅せられたのは初めてかもしれない。

序盤は見てて楽しい感じの狂気ギャグアニメ的な印象だったが、世界観が分かるにつれて作品の捉え方も変化していく見せ方がまず上手かった。伏線や小ネタなど考察が捗る要素を散りばめるなど、そのポテンシャルの高さは5分アニメの域を確実に越えていたし、物語が最後に引っくり返る構図はとても唸らされた。

狂気でぶん殴ると見せかけてストーリーの質で真っ向勝負して大勝利した、そんな新感覚の5分アニメだった。

 

【敢闘賞】(全体的に安定して高い満足度を誇った作品)

ぼくたちは勉強ができない

一言で言えば驚天動地。そんな結末だった。

今期も抜群の安心感と安定感で繰り広げられるラブコメディや、萌えの需要に対して明らかに供給過多なラッキースケベ等で楽しませてくれた。個人的には3話の理珠&関城さん回が印象的。いつもはピンチの時に駆けつけるお助けキャラだとか、理珠絡み以外の時には現れない面白キャラという印象だった関城さんだが、そんな印象からは意外性のあった重めの過去や理珠との出会いの話を通して、彼女の好感度が飛躍的に上がった。

あとはなんと言っても文乃。前後編を使った贅沢な当番回で、メインヒロインの風格を見せつけられた。1期最終回といい、2期9話といい、主人公・成幸とのお泊まりイベントを2回経験してる時点で、他のヒロインにかなり差をつけてるんじゃないかと思ってしまう。父との蟠りを解消した後に見せた、成幸に対する意識の変化とも見てとれる「起きてる」のシーンなんかは悶絶した。もう勝ちでいいよ。

あとは真冬先生がいろんな意味で大活躍したりなど、見どころ満載で楽しいぼく勉2期だった。そう言いたかった。

昨今のジャンプアニメは当たり前のように続編が決定してきたし、本作も1クール目最終話終了後に2期(分割2クール目?)の放送が発表されたから、当然のように今期の最終話でもエンディング後に3期の発表があるもんだと思ってた。ところが、なぜか流れ始めた『仰げば尊し』に嫌な予感を抱き、そのまま誰も予想してなかったであろうクライマックスへと突入した。なんでやねん。

文化祭が終わってから、大学受験をして、高校を卒業して、うるかが海外へ飛び立つまでの数ヶ月間の間に、一体何があって、あのような結末になったのか。そこに至るまでにはどんな伏線があって、どのように回収されたのか。別に選ばれた彼女に対して不満があるわけではない。でも、なぜ選ばれたかがどうしても分からなかった。

ここからは原作を読んだ上での感想になるが、アニメ最終回の文化祭編は原作8巻に該当するエピソードで、コミックス最新刊が14巻まで出ている(当然まだ完結してない)ことからも、話が飛躍してるってレベルではないことは明らかだ。

長くなってしまったが、何が言いたいかというと「アニメを一つの作品として終わらせる"必要"があったのか」ってこと。もちろん、原作が完結した作品を最後までアニメ化してくれたらこれ以上嬉しいことはない。その一方で、いくら待てど続編が来ないアニメなんてこの世に星の数ほどあるが、それもまた一興だと思っている。でも、原作が完結もしてない作品を、オリジナルの形で強引に完結させるというのは、一体誰が望んでいるのだろうか。ぼく勉アニメは今までわりと原作に忠実にアニメ化していただけに、最後だけ原作とは別作品ですよみたいな終わり方されても、どう受け取っていいか分からない。好きなアニメだっただけに、モヤモヤ感が残って終わったのが惜しい。

 

私、能力は平均値でって言ったよね!

俺TUEEEE系を初心に戻って楽しめる、主人公が美少女の異世界転生コメディ。主人公が男だったら絶対にイライラするタイプの展開でも、可愛い女の子であれば全ての要素が"萌え"に変換されてしまうのがいい意味でズルい。

のうきんの特徴は「シリアスに対するアンチテーゼ」だろうか。本作は愉快痛快な感じの作風だと思っていたので、4話で雰囲気が一変したときは驚いたが、重い回想シーンの後でも「ふーん」で一蹴するマイルやポーリンの存在が本当に逞しかった。この「ふーん」の一言が、作品の楽しみ方を提示した台詞のように見受けられた。それぞれ境遇は違えど、半端ではない覚悟を背負って生きていることを踏まえれば、4人の結束の速さと絆の強さも腑に落ちる。

だがしかし、のうきんの真骨頂はOPの雰囲気からも滲み出ているように、「楽しい」を前面に押し出した作風だろう。世代の振れ幅が大きすぎるパロネタの応酬は、もはや元ネタが分からないことが当たり前みたいになってたのが逆に面白かったし、3話や9話のような悪ノリ回は、楽しそうなマイルたちを見てるだけで楽しかった。

赤き誓いの関係性が、友情から「家族」同然へと変化し、数々の困難にぶつかっても4人で乗り越え、絆が強く結ばれていく様子も良かった。シリアス回も見応えあったけど、もう少し悪ノリ回があればもっと高い評価だったと思う。

 

アサシンズプライド

今どき珍しい硬派な学園ファンタジー。荒削りな脚本や不安定な作画など多少のマイナス要素はあれど、厨二心くすぐる設定や無能才女の成り上がりを描いたストーリー、最高にカッコ良い主人公・クーファ先生と最高に可愛いヒロイン・メリダちゃんといった数々のプラス要素で完全に捻じ伏せていた。「努力して開花した能力」もいいけど、メリダちゃんのように「生命のリスクと引き換えに得た能力」を駆使しての成長譚の方が、オタクとしては心揺さぶられるものがある。

あとは比較的正統派な作風だったこともあり、メインヒロインが恋人マウントを取ったり、主人公を奪い合ったりなど、他作品だったら絶対チープな印象を抱くシーンでも、いちいち上品に感じられるのが何気に良かった。もしかしたら、正統派だとか硬派だとか上品だとか感じられたのは、ヒロインズの胸が慎ましかったのが一番の要因かもしれんな。おっぱいのデカい娘が「裏切りの果実」呼ばわりされるくらいには慎ましかった。それもまた一興。

 

放課後さいころ倶楽部

ボードゲームを題材にした、まったりした空気感が心地よい日常系で、ゲームを通じての熱い友情や成長のストーリーが良かった。

特に「塞ぎ込みがちな主人公が人やモノとの出会いで成長して自分の世界を広げていく」みたいな話が好きなので、美姫ちゃんがボードゲームを通じて友達の輪を広げていく光景には胸が熱くなった。

正直、毎回挟まれるボードゲームのルール説明は全然頭に入ってこなくて、ゲーム中に置いてけぼりにされることもしばしばあったのだが、前述した友情や成長のストーリーに加え、ヒロイン達の可愛さやラブコメとしての面白さなどもあり満足度としては十分。

ところで、ひなこのーとの主要キャスト5人のうち4人が出演していたのは何かの偶然だろうか。

 

【選外】(惜しくも入賞を逃した作品)

俺を好きなのはお前だけかよ

王道のアンチテーゼ的な学園青春ラブコメ。ストーリー展開の上手さやキャラデザの端麗さ、主題歌の良さなど、魅力に感じる部分は確かに存在したけど、結局のところ、登場人物に魅力がなければストーリーを楽しむのは難しいわけで。ストーリーに都合よく動かされる登場人物たちに好感を持つのは難しいわけで。

特に言及したいのは、ひまわりとコスモス会長。この2人は最初、ジョーロの親友であるサンちゃんが好きで、後にジョーロに鞍替えするわけだが、ヒロインが向ける好意の対象が移り変わるには、それに至った心情変化を丁寧に描いてくれないとやはり腑に落ちない。『Just Because!』の夏目さんが「初恋の人」から「いま好きな人」へと向き合ったように。

結局サンちゃんも、最初のクズ人格と現在の聖人っぷりとの振れ幅が大きすぎて別人に思えてしまうし、パンジーさんは何かと面倒くさいしで主要人物に誰一人として好感を持つことはなかった。マジでサザンカちゃんが居なかったら確実に切ってた。

 

戦×恋
女の子をHにしてパワーアップ!?するアニメは名作。見慣れた設定に見慣れた展開で新鮮味はなく、メインヒロイン3人(5.6.7)の可愛さ以外に見どころを発見できないでいた。ただ、ターニングポイントとなったのは5話で、超個人的な話だが、この辺りからリアルタイムで見始めた。深夜に見る『戦×恋』は、いつもの二倍増しで面白く感じた。
あとは3や8あたりがヒロインとして台頭してきたのも大きく、いくらストーリー的に退屈な回でも"萌え"と"エロ"だけで捻じ伏せる強さを獲得していった。
最後の主人公・拓真が覚醒する展開はかなり熱かったが、それでも全体的な印象を踏まえると入賞には届かなかった。あと何回か『UP-DATE × PLEASE!!!』を削ったのも減点対象。

 

超人高校生たちは異世界でも余裕で生き抜くようです!

設定がなかなか強烈な異世界転生ファンタジー。1話は正直キツかったけど、それ以降は身体がこの作風に慣れ親しんできて、肩の力を抜いて程よく楽しめた。個人的には2話の商人回が一番面白かった。

ストーリー自体にそこまで惹かれるものは得られなかったが、林檎ちゃんや忍ちゃんは終始可愛かったし、桂音さんは終盤に見せた"本気"が性癖的にツボったので、そういう面では高評価。

 

XL上司

タイトルだけではどんな作品なのか想像できなかったが、言われてみれば卑猥なタイトルだなこれ。

「XLサイズ上司とのコンドームモニター」という関係性は面白かったが、このアニメをはちきれそうな想いで受け止めることはさすがになかった。

 

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今期で好きだったキャラクターは、けものみちのシグレさん、ぼく勉の文乃、戦×恋の五夜さん、超余裕の林檎ちゃんと桂音さん、神田川の蒼井ミサ、俺好きのサザンカちゃん、さいころ倶楽部の美姫ちゃんあたり。優勝ヒロインはシグレさん!

新作は秀作に恵まれていたと思うが、やはり続編モノの強さには敵わなかった。あとは総集編を挟んだ作品が過去に例を見ないレベルで多かったのも印象的。観測範囲内では『のうきん』と『アサシンズプライド』が特に人気だった(観測範囲に多少の不均衡あり)。あと個人的には、今期は軽い作品ばかり見てたのが反省点。『星合の空』や『バビロン』は見ておくべきだった。

もう一つ個人的な話として、以前までは録画or配信中心の視聴スタイルだったが、今期はできるだけリアルタイム視聴を心がけてきた。そっちの方が溜まるアニメも少ないし、ネタバレのリスクも抑えられるし、メリットは大きい。問題は、『戦×恋』みたいなアニメを見ているときは、親が部屋に入ってくるリスクに警戒せねばならないこと。もし目撃されたら家での居場所がなくなってしまうし、逃げ場を求めてレバノンあたりを彷徨う生活も検討しておかなければならない。