Kind's room

アニメの感想、考察など。

なぜ『ましゅまいれっしゅ!!』6話のサブタイは"ヒロメネス"なのか

SHOW BY ROCK!!ましゅまいれっしゅ!!6話は、拗らせ系ツンデレ少女であるヒメコ回であり、尊さ大爆発のほわヒメ回であった。

過去にバンド関連で裏切られた経験から「友達」や「仲間」の関係を拒むようになり、ずっと一人で闇を抱え込んでいたヒメコ。そんな彼女の気持ちに向き合い、想いに「気づいて」まっすぐな言葉で「答えて」見せたほわん。

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これは美味しいやつです

「ずっと一緒」と誓った2人が、朝の海辺で手を握り合う場面は、今期の百合を制するのはこのアニメなんだと確信せざるを得ない神シーンであった。女同士のクソデカ感情エピソード、非常にオレ好みのモノ。

 

 

ヒメコのクソデカ感情ポエム

そんな6話のサブタイトルは、OP曲のタイトルでもある『ヒロメネス』だった。

しかし個人的には、6話のストーリーを踏まえると、ED曲『キミのラプソディー』の方が相応しいのではないかと思った。

もうちょっとあとちょっと キミに近付きたいな 秒速5センチ

まだちょっと言えなくて キミに触れてみたい…

想いは想いは そっと溢れてく

気づいて答えて ボクのココロに

止まらないとめどない こんなに好きなキモチ なんと呼ぼう

想いは想いは もっと溢れてく

聴かせて伝えて 今の気持ちを

止まらないとめどない 本当に好きなヒトに 出逢えたんだ

キミのラプソディー

実はこの曲、作詞がマシマヒメコ名義となっている。つまり、ヒメコが自身のクソデカ感情を綴った歌詞であることは間違いないだろう。

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ここでいう「キミ」とは、6話を見たあとだとヒメコ視点でのほわんのこととしか考えられない。普段あれだけツンツンしてるくせに歌詞だと素直になりすぎてド直球ストレート乙女ポエムを投げてしまうヒメコ、愛おしすぎるだろ(半ギレ)

 

 

『ヒロメネス』とは何か

では、6話のサブタイトルでありOP曲でもある『ヒロメネス』はどうか。

振り返る 声をかけて笑う

色褪せる君に手を振り笑う顔「ニッ」

朝はいつまで僕らを照らす

消えてく姿 喧噪の中に

雲の隙間に手を伸ばしていた

光掴もうとして

突然の風に吹かれて 影も消えたけど

君が眩しいくらいに僕らを照らすの

終わらない夢を見てるから

止まらない 歩き続けるような

始めよう僕らの旅を 今日から

左手に傘 右手には花を

ん~、分からん!!!

メッセージ性がシンプルだったキミのラプソディーに比べ、こちらは表現がポエムチックで少し難しい。ただ、この曲、作詞はほわん名義となっている。

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わざわざOPとEDで作詞の名義を変えるということは、そこに何かしらの意味があると考えるのが自然だろう。

 

ヒロメネス=HERO NAMES

6話放送直前にしてついに明かされたタイトルの意味。つまり作詞がほわんであることを踏まえると、『ヒロメネス』は「ほわんにとってのヒーロー」の歌だと考えられる。

 

 

 なぜ6話のサブタイは『ヒロメネス』なのか

では「ほわんにとってのヒーロー」とは誰か。

夢を追って上京してきた自分に手を差し伸べてくれたのは誰か。

行き場のない自分を住まわせてくれたのは誰か。

音楽のことが分からなかった自分にいろいろ教えてくれたのは誰か。

いつも自分に優しくしてくれて、いつもカッコよかった“ヒーロー”は誰か。

ほわんにとってのヒーローの名前、それは「マシマヒメコ」ではないだろうか。

 

つまり6話はヒメコ視点の回と思わせて、ヒメコのことを理解しヒメコが自分にとってのヒーローであると完全に認識したほわん視点の回だと解釈すれば、サブタイの『ヒロメネス』にも合点がいく。

 

 

 『ヒロメネス』のもう一つの意味

正直、7話時点のストーリーでヒロメネスの歌詞を解釈するのは難しい。ただ、この曲の歌詞には、一人称である「僕」と「僕ら」、二人称である「君」が入り混じるように存在する。

そのうえで象徴的な歌詞をいくつかピックアップして、歌詞をもう少しだけ深掘りしてみる。

光集めて歌えば 今だけは僕も

君が追いかけるようなヒーローになれるの?

ほわん作詞であることを踏まえると、ここでいう「僕」はほわん。そして、前述したヒロメネスの意味を踏まえると「君」はヒメコになると考えられる。

ヒメコが追いかけるヒーロー、それはもしかするとクリティクリスタなのか…?先日発売された『カラオケうたってみたCD』で、ほわんがクリクリの曲を歌っているのもそういうことなのか…?

 

 

君が眩しいくらいに僕らを照らすの

始めよう僕らの旅を 今日から

夢で見て知る あの日の陽炎

僕らが目指す 世界へ

この曲が指す「僕」と「君」は分かった。では最も多く登場する「僕ら」は何を指すのか。

ほわヒメの2人で「僕ら」という線も考えられるが、それだと「君(ヒメコ)が眩しいくらいに僕らを照らすの」の辻褄が合わなくなるので、ここはMashumairesh!!で「僕ら」なのだろう。

何度でも言おう。これは、ほわん視点でのヒーローの歌だ。眩しいくらいに「僕ら」を照らす存在。Mashumairesh!!を引っ張る中心的存在。バンド名に名を冠している人物。それもまた「マシマヒメコ」ではないだろうか。

つまり、ほわんは「ウチにとってのヒーロー」だけでなく「Mashumairesh!!のヒーロー」としてもヒメコを認識している…のかも?

 

 

まとめ

・ヒロメネスの意味は「HERO NAMES」

・「ほわんにとってのヒーロー」はヒメコ

・ヒメコのことを理解し、ヒメコが自分にとってのヒーローであると、完全に認識したほわん視点の回だから、サブタイが『ヒロメネス』

・ほわんは「Mashumairesh!!のヒーロー」としてもヒメコを認識している?

 

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サブタイに『ヒロメネス』が使われた理由はなんとなく理解した。でも、ヒロメネスの歌詞自体はまだまだ分からない部分が多い。「左手に傘 右手には花を」の答えが分かる日は来るのか。

これからもMashumairesh!!を、そして「ほわヒメ」の動向に注目し、ヒロメネスの理解を深めていきたい。

 

P.S.

「ルフデルもいいよね...」「いい...」

 

 

 

『劇場版ハイスクール・フリート』感想~はいふりの「航路」を信じられる120分~

『劇場版ハイスクール・フリート』が航海、もとい公開された。

率直な感想として、期待以上の出来だった(もとより期待値はそんなに高くはなかったけど)。制作側の「やりたいこと」を尺ギリギリまで詰め込んだんだろうなと感じさせる内容で、求めていた『はいふり』が2時間にわたって繰り広げられた。何より、あれだけキャラクターが大所帯のなかでも、ちゃんと皆にスポットが当たっていたのが嬉しかった。

公開1週目で2回鑑賞し、他のはいふりオタクたちの感想とか読んでるうちに語りたい欲が出てきたので、遅ればせながらではあるが、劇場版の個人的な見どころと感想を書いていく。

 

 

(※)以下、『劇場版ハイスクール・フリート』に関するネタバレあり。

 

 


歓迎祭とかいう実質赤道祭

不穏なBGMと緊張感ある艦橋メンバーの表情とは裏腹に、呉・舞鶴佐世保への盛大な歓迎シーンから映画は始まった。この茶番から入るところが如何にも『はいふり』っぽい。

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この予告編から前半は大体日常パートなんだろうってのは予想していた。でもまさか、一番初めに喋り始めるのが若狭麗緒と駿河留奈とは思わなかった。しかも「ちょっと小耳に挟んだんだけどさ~」とかいうTVシリーズですらろくに回収されなかった若狭麗緒の噂好き設定を出してくるとか、いきなりニッチすぎるだろ。

岬明乃と宗谷ましろが歓迎祭の出し物を視察しているなか、現れたのは武蔵艦長の知名もえか。もえかを見つけて明乃が飛んでいくなか、ましろがもえかに対して控えめに礼してるのがなんかいい。同じ学校に通う同級生でも、乗ってる船が違えば、会社の部署が違うぐらいの距離感なんだろうなと感じさせる。

僕がはいふりで一番好きな女の子、ヴィルヘルミーナ(以下略)ちゃんの初監督作品『仁義ある晴風』の上映。晴風の出し物に当たり前のようにシュペー組が参加してるあたりに、彼女たちも晴風メンバーと航海をともにした“家族”なんだな~と感じられて良い。『仁義ある晴風』本編では納沙幸子とテア艦長がバーで口論(?)を交わすシーンがあったけど、これ実質ミーナちゃんの正妻争いのメタファーじゃん…。OVA前編での睨みつける視線といい、テア艦長は納沙のことをかなり敵視してると思う(思いたい)。

仁義あるシリーズとともに、TVシリーズの赤道祭の系譜を引き継いだのがメイタマの漫才。これに関しては前の五十音のヤツの方が面白かった。いやまあ、「かつ丼でも食うか?」「カレー」のくだりはちょっと笑ったけど。

 

競闘遊戯会とかいう実質赤道祭

学校対抗の障害物レース。解説役の納沙が晴風の戦い方を見て「回避に専念しすぎて本来の目的を見失ってますね」と言ってて、この台詞が映画本編のストーリーの示唆なのでは?とオタク特有の深読みしていたが、それっぽい内容は特に出てこなかった。

チャンバラ大会。こういう肉弾戦のときにまず活躍するのは野間マチコと万里小路楓。人間業を超越したチャンバラアクションに、ニックネームが“しゅうちゃん”なのに名前は“ひでこ”なのがややこしすぎる山下秀子も思わず開眼。ココvsミーナの注目の対戦もあったが、こういう場面では普通の女の子になっちゃう納沙かわいい。そして一番笑ったのが、落水アウトルールを聞いてからチャンバラを捨てて相撲を取り始めた黒木洋美。岬明乃を倒すためだけに開催された出来レースの赤道祭相撲トーナメントといい、お前そういうとこだぞ。

図上演習。ルールがイマイチよく分からなくてピンチ!


ミケシロとスーザン・レジェス

歓迎祭の途中で古庄教官(美人)に呼び出された明乃とましろ。そこでましろに比叡の艦長の話が出る。図上演習で大和艦長・宮里十海に言われたように、ましろの実力は艦長クラス。宗谷家の生まれであることからも、艦長になりたい思いは人一倍強かったはずだ。そんななかで舞い込んできた話だったが、それは同時に晴風から離れることを意味していた。ましろの思いを汲んであげたい明乃、晴風への思いと艦長へのチャンスに葛藤するましろ

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「劇場版 ハイスクール・フリート」本予告より

そんな二人の間を取り持ったのが、今回の映画の重要人物である謎の少女スーザン・レジェス(名前がサッカー選手っぽい)。どこか気まずそうな二人を見て「昼はもっと仲良しだった」と指摘したり、悩むましろに対して「ここ(横須賀女子海洋学校)に何をしにきた?」「シロは何がしたい?」と結構厳しめのアプローチで助言をする。ちょっと観察眼優れすぎじゃない?

あとスーちゃんが焚火をして怒られたシーン。明乃が一緒にテント泊をすると言い出した際に、真っ先に反対すると思っていたましろが、さりげなく「3人分」の毛布を用意して一緒に寝たのがいい意味で意外だった。TVシリーズのときと比べてだいぶ物腰が柔らかくなった印象を受けた。


ハイスクール・フリート』の幕開け

奇しくも晴風対決となった図上演習決勝で、ましろの勝利がほぼ確定していたさなか、海上要塞とプラントがテロリストに占拠との一報で試合は中断。さっきまで漫才とかチャンバラとかやっていた『はいふり』とは打って変わって、国家ぐるみの大ピンチに立ち向かう『ハイスクール・フリート』が幕を開けた。

この辺りから知名もえかが有能っぷりを存分に発揮。TVシリーズでは見せ場らしい見せ場はなく、立ち位置的に救われるだけのお姫様だったのが、今回の映画では武蔵艦長として、上級生を含めた全ての学生艦を統率。途中で宗谷真霜さんが言ってた、もえかのお母さんの話も気になったが特に言及されることはなかった。これは続編フラグ。

晴風出航前のシーンで、五十六をどかして艦長の帽子を手に取ったましろは、それを明乃に手渡す。託された明乃が「シロちゃん」ではなく「副長…‼」って言うのがアツかった。

アツいシーンで言えば、シュペーが応援に駆けつけて納沙とミーナちゃんが口パクで会話するところや、大和・信濃紀伊も駆けつけて各艦長が「出航よーい!」って同時に言うところ。自分たちのピンチに他校の仲間が続々と駆けつける展開は『劇場版ガールズ&パンツァー』を彷彿とさせてめっちゃ昂った。

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「劇場版 ハイスクール・フリート」本予告より

作戦決行前、依然悩んでいたましろに対し、夜食を持ってきた黒木洋美が「何か悩んでるなら私に相談して」と耳打ち。めっちゃいい奴…なんだけど、前述したましろとスーちゃんの会話を草むらから盗み聞きしてたのはどうかと思ったぞ。

宗谷真霜、真冬さんたちによる作戦会議。何気に宗谷家総動員でこのピンチに立ち向かってるのがアツい。人質の救出が最優先だが、要塞を止める手段は問わない。つまり人質さえ救出すればあとは何してもよいという発想になる真霜さん、実は一番怒らせちゃいけないタイプの人だった。あとこのシーンで海洋地図上に『HIGH SCHOOL FLEET』と表示されてたのが地味に良かった。英語表記にすると急にカッコよくなるのズルいな。


宗谷真冬艦隊のプラント潜入シーン

個人的に劇場版の一番の見どころはここだと思ってる。やんちゃ集団「弁天」の威勢の良いウス!!!の掛け声で潜入作戦が始まったかと思えば、はいふりでは聴いたこともないカッコいいBGMとともに、熟練された技術で海賊の見張りを次々と蹴散らしていく。

極めつけは身体能力が人間をやめている真冬さんの根性注入で敵リーダーを成敗。このテンポの良い制圧劇と、はいふり世界に介入してくる男どもを容赦なくボッコボコにする爽快な展開が気持ちよかった。


作画が崩れてピンチ!

ここまで引きの絵以外は安定した綺麗な作画だったが、晴風が要塞に突入する直前の、一番盛り上がるシーンを前にして崩れ始める。具体的には明乃の「私たちがやれるなら…」のとこ。

正直あそこまでキャラクターの作画が崩れると、肝心の内容が頭に入ってこなくなるのでなんとか踏ん張って欲しかった。前日に『劇場版メイドインアビス』の超作画を体験していたせいで余計に残念な印象を抱いてしまった(ツイてない…)。まあ、崩れると分かってから挑んだ2回目はそこまで気にならなかったのでハッピー!

でもさすがに、納沙幸子のトレードマークであるカーディガンが2カットぐらい脱げていたのは早急に直して欲しい。


ドンピシャーーー!!!

晴風が要塞に突入するには、要塞から放たれる砲撃を交わさなければならない。そこで、もえかは染色弾で晴風の航路を示し、明乃もこれを信じて突貫。二人の信頼関係が育んできた連係で、晴風は要塞への突入を果たした。ここでの決め台詞が「ドンピシャーーー!!!」なのがなんか可愛い。

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「劇場版 ハイスクール・フリート」本予告より

要塞突入後もピンチは続いたが、まりこうじさんが耳で機械音を聞き分け、タマ(?)が破壊していく咄嗟の連携で砲台を次々と破壊。あと、なんかドラム缶みたいなやつをタマが撃って命中させたシーンはカッコよかった。

要塞の中央部が柱で守られていれば、美波さんのセグウェイに魚雷を積んで移動式爆弾にして中央部を爆破したり、出口が塞がっていれば、ましろがかつての明乃のようにスキッパーで飛び出して一か八かの賭けに出たりなど、晴風メンバーの個性を活かした、晴風メンバーでなければ成しえない突貫&脱出劇が爽快極まりなかった。『High Free Spirits』流れたときなんてマジで鳥肌立ちまくった。


『劇場版 ハイスクール・フリート

最大のピンチを跳ね除け、事件は解決。ましろの決断には一瞬「え?」となったが、最終的にはホッとした。ましろ晴風が大好きだし、何より『家族』は一緒に居るのが一番。

それはそうと、ましろがスキッパーから脱出したときも受け止められず、脱出した後に泣きながら抱き着きにいっても麻侖に邪魔され、最後の最後まで報われなかった黒木洋美はますます好感度が上がってしまった。結局ましろに耳打ちした件についても何も相談されてないしな…

そしてED曲『Free Turn』が流れ、劇場版ハイスクール・フリートは幕を閉じた。何気にED映像がめっちゃいい。あれだけ見るために何回も足を運びたくなる。

 

 

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素晴らしかった。見たかった『はいふり』を見せてくれた。4年近く追い続けてきたコンテンツが、最高のストーリーで映画になった。この満足感は他の何にも代えがたい。来場特典があることを差し引いても、何回でも観に行きたくなってしまう傑作だった。はいふりを信じてきて本当に良かった。

不満があるとすれば、先ほど言及した作画面に加えて、歓迎祭をもっと見せて欲しかったというのが個人的なところ(特に仁義ある映画)。ココミーナの直接的な絡みが少なかったり、宇田慧と八木鶫の出番が露骨に減ってたのは、恐らくOVAで活躍していたからだと思うので仕方ない。

あとは、もえかの母親やスーちゃんの父親に関する伏線が結局回収されてないので、この辺りは何かしらの媒体で発信されることを期待しておこう。

今回の映画で思ったのは、はいふりは「続きを作ろうと思えばまだまだ作れるんだ」ということ。今回の内容だって、歓迎祭や競闘遊戯会の間に起こったほんの一幕に過ぎないわけで、TVシリーズみたいに長期間に渡って漂流させなくても、危機(ピンチ)はやってくるんだなという謎の安心感が生まれた。

最後にAnimeRecorderさんの、はいふり原案・鈴木貴昭氏インタビュー記事を紹介。はいふりTVシリーズから劇場版に至るまでの航路はもちろん、他のメディアなら絶対突っ込まないであろう「赤道祭」や「はいふりカメラ」の話も掲載されていて読み応え十分。何より、今後のコンテンツ展開についても言及されているので、我々はいふりのオタクとしては、継続的にはいふりを応援して、はいふりの「未来」という名の航路を進んでいきたい。

t.co

 

航海はまだ、始まったばかりだ。

10年目も、そして100年目も、はいふりの「航路(みらい)」を信じて...

 

 

 

 

2019秋アニメ・格付け&総括

今期は時間的にも精神的にも余裕があったため、久しぶりに15本見た。やっぱりアニメはたくさん見たほうが楽しい。

せっかくなので、久しぶりに格付け形式で書いていきたいと思う。

格付けの基準としては、

金賞】:今期で総合的に最も優れた作品
銀賞】:金賞に次ぐ優れた作品
銅賞】:銀賞に次ぐ優れた作品
技能賞】:脚本、演出、作画など随所に優れた技術を発揮した作品
敢闘賞】:全体的に安定して高い満足度を誇った作品
殊勲賞】:個人的に強いインパクトが残った作品(今回は該当作品なし)
【選外】:惜しくも入賞を逃した作品
優勝】:今期で最もエンターテイメント性に優れた作品(今回は該当作品なし)

といった感じで独断と偏見とさじ加減で決めている。

それでは早速【金賞】から。

 

 

 金賞

食戟のソーマ 神ノ皿

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間違いなく今期一番好きだった。3期から1年3ヶ月の期間が空いたものの、かなり中途半端なところで終わっていたこともあり、話にスッと入れたのがまず大きかった。4期の内容は一言で言うなら「集大成」。月饗祭やスタジエール、秋の選抜から懐かしの合宿まで、これまでの話を丁寧に紡ぎ合わせ、その集大成として提供された「神ノ皿」は、絶品極まりなかった。

連隊食戟3rdバウトからはオールスター戦そのもの。最強軍団相手に普通に勝ってしまえばご都合主義になりかねない展開でも、連隊食戟であることを活かした連携や、卒業生たちからの特訓による成長により、どちらが勝ってもおかしくない状況に持ち込む、そんな文句なしの熱戦が最高に面白かった。

4期で特筆すべきエピソードは2つある。1つ目は、タクミ・アルディーニについて。秋の選抜で美作に完敗したタクミが、その敗北や今まで乗り越えてきた試練の数々を自信の一皿に変え、美作との因縁さえ「成長のきっかけ」へと変えて完全復活を遂げ、顔芸先輩叡山を完膚なきまでに叩きのめした5話はとても気持ち良かった。初期ライバルキャラがここに来て輝きを取り戻す展開、胸熱すぎるぜ。

そして2つ目は、やはり本作の魅力をフルコースで提供してきた11話だろう。創真とえりなが共に調理してるだけでも感慨深いが、チームワークの悪さを逆手に取った擬似的な"食戟"で2人の対決を拝めたり、えりなのスペシャリテに組み込まれたゲソピーや化けるふりかけ、勝利確定BGMとして流れる1期OP『希望の唄』など、今までずっと見てきた視聴者からすればご褒美のような内容で、ただただ感慨深かった。友情・努力・おはだけ・御粗末・勝利の五大原則が全て詰まった文句なしの神回。

個人的に3期は、セントラルが出てきた辺りからどうも勢いが停滞してるように感じてたし、4期もそこまで期待していなかったのだが、蓋を開けてみればぶっちぎりの今期トップだった。あまりにも面白すぎて、今までの内容を復習するために1期1話から全部見返した。そんでもってこんな綺麗な終わり方されたら、逆に5期が蛇足にならないか心配なまである...

 

銀賞

ちはやふる3

前述したソーマもそうだが、既にアニメで50話以上やってきてる作品は、今まで積み上げてきた"熱さ"が募りに募った状態で2019秋を迎えているため、正直今期の新作と比べるのはナンセンスと思えるぐらい別格の面白さがあった。

私が『ちはやふる』と出会ったのは、2016年3月くらいにやってたニコ生一挙のときだったので、今回の3期まで実に3年半のブランクがあった。正直内容は全然覚えてなかったし、千早がなんで右手に怪我してるのかさえ思い出せないレベルだったが、見てるうちにだんだん記憶がフラッシュバックしてくる、そんな感覚が毎週のように得られた。

今回の3期で描かれたのは吉野会大会と名人・クイーン戦予選。前者はエキシビジョンとは思えない熱さで、主人公2人が対峙する決勝は独特の緊張感があった。後者はまさかの千早の出場辞退と太一の裏切り出場だったが、今回の主役は新と原田先生。新は相変わらず強いし、あくまでも「先生」のイメージしかなかった原田先生が、本気で名人を目指す「選手」として見せる熱い生き様には胸を打たれた。

そして印象的だったのは太一の変化。今までとは何かが違う、かるたに全てを懸けるストイックな生き様と貪欲な姿勢、取り憑かれたような執着心で、自分を追い込み自分を追い求める姿がとてもカッコ良かった。この作品で一番人間臭いけど、そこが彼の魅力だと思う。

決勝の途中で1クール目が終わってしまったけど、当たり前のように2クール目もあるので楽しみ。

 

銅賞

ライフル・イズ・ビューティフル

個人的には今期最大のダークホース。射撃(ビームライフル)を題材にした日常系で、日常のゆるさとスポ根の熱さを"共存"して見せたのが実に好印象。昨今のスポーツを題材にした日常系は、スポ根要素と日常要素の棲み分けがきっちりしてる印象だが、本作は日常のゆるさとスポ根の熱さ、どちらも崩さない絶妙な塩梅で描いていたのが特徴だったように思う。

序盤はかなりスロースタートで、オチもつけず進んでいく掛け合いに戸惑ったりもしたし、試合の際も競技の特性上仕方ないとはいえ盛り上がりが少なく、どこか見どころに欠ける印象だった。とはいえ、このハイレベルにゆるい作風はだんだん癖になってきたし、競技自体もじわじわと熱を帯びるように熱くなっていき、8話からの全国大会編は非常に見応えがあった。外から雰囲気が伝わりにくい競技だからこそ、積極的にモノローグを活用して、各々の射撃に懸ける想いや調子の良し悪しを表面化したり、挿入歌で日常とスポ根のスイッチを切り替えるなど、工夫を凝らして試合を盛り上げることにも成功していた。また、他校のライバルキャラを、決してモブなどにせず、一人ひとりが主人公のような描き方をしていたのが、スポ根としての魅力に磨きをかけていた。

射撃に例えるなら、序盤は「6.8」ぐらいの面白さだったのが、右肩上がりにじわじわと調子を上げていき、最終的に10点台後半を叩き出した、そんな作品だった。ライフル・イズ・ビューティフルが終わるまでが2019年。最終話は2019年13月18日。

 

旗揚!けものみち

プロレスラー×異世界転生という面白さが約束されたような設定を余すことなく活かしつつ、このすば譲りの抱腹絶倒ギャグと平和なストーリーが展開され、終始安定した面白さだった。

こういう設定が強い作品は、どうしても序盤のインパクトが薄れてくると面白さも薄れてくることが多いが、本作は登場してくるキャラクターが揃いも揃って面白かったし、プロレスをエンタメ性だけでなく"熱さ"まで活かした展開でテコ入れするなど、決して飽きさせない作りになっていた。

個人的に惜しいと感じたのは、現実世界でケモナーマスクに囚われていたMAOが、再戦の夢叶い転生してきた5話あたりが一番熱かっただけに、実際に戦った最終話まで期間がかなり空いてしまい、せっかくの熱い展開がやや冷めてしまっていたことだろうか。それでも最終話のお祭り騒ぎは、けものみちらしさ全開で楽しく、この作品が今期最高のエンターテインメントであることを決定づける内容だった。

あとは何よりシグレさんが可愛い。出会った当初は若干クズだったけど、花子やカーミラが登場したあたりから立ち位置が世話焼きママっぽくなったり、時には源蔵のお嫁さん面したりなど、回を重ねるにつれてどんどん魅力が増していった。文句なしの今期優勝ヒロイン。シグレさん、結婚してくれ......

 

慎重勇者〜この勇者が俺TUEEEくせに慎重すぎる〜

制作まで慎重になりすぎた異世界転生ファンタジー。序盤と終盤の印象のギャップで評価にとても悩まされたが、全体的な印象を慎重に考慮して銅賞とした。

リスタルテの顔芸&声芸に加え、聖哉の堅物なキャラクターで序盤の掴みは抜群だったし、コメディとして見る分には申し分なかった。その一方で、作品全体の印象が、ストーリーよりもキャラクターの強さに喰われてる感じはどうしても否めず、シリアスなファンタジーとして見るには、どこか決定打に欠ける印象を受けていた。それでも、2回目の総集編が明けた10話からは息を飲むほどの面白さで、「慎重」そのものが特大の伏線として回収された11話は、今まで隠してた実力を全解放すると言わんばかりの、特大の"決定打"であった。

正直こういう作品が一番評価に困る。最後の3話だけ切り取れば金賞でもおかしくないし、かといって中盤までは入賞させるかも怪しかった。明暗を分けたのは、ラノベ原作アニメでは珍しいほど1クールで綺麗に終わった点。ここを最大限に加味して銅賞とした。なお、総集編を二回挟んだ点は考慮していない。

 

【技能賞】脚本、演出、作画など随所に優れた技術を発揮した作品

神田川JET GIRLS

架空の競技である、爆乳爆走ウォーターシューティングもといジェットレースを題材にしたスポ根、と見せかけたコッテコテの百合アニメーションだった。

個人的には、『競女!!!!!!!!』や『つあかあ』的な作風を想定していたので、それらと比べるとややスポ根的な要素は薄かった。しかしながら、ジェッターとシューターが「いかに一心同体になるか」が肝となる競技の特性上、二人の関係性を盤石にするためなら、試合や練習の描写を多少削ってでも百合要素を強める、その制作側の気概には痺れるものがあった。心の距離を縮めることがそのままジェットレースの"強さ"に反映される事実を何度も突きつけ、1クールかけて関係性の成熟をじっくり描いた様子は、「神田川杯での優勝」を目標としてきた彼女たちのストーリーに力強い"説得力"を与えていた。

お色気を前面に押し出した作風なため絵面的には下品だったかもしれないし、レースアニメを謳いつつ全然レースしてねぇじゃねーか!という不満も確かにあったが、最初から最後まで見てて楽しかったのは間違いない。実際ジェットレース自体もめちゃくちゃ面白そうな競技だったし、いざ試合となれば熱さも感じられた。まあ、一番熱かったのは凛とミサのイチャイチャなんだけどな...

 

ぬるぺた

今期のダークホース。5分アニメでこれほどストーリーに魅せられたのは初めてかもしれない。

序盤は見てて楽しい感じの狂気ギャグアニメ的な印象だったが、世界観が分かるにつれて作品の捉え方も変化していく見せ方がまず上手かった。伏線や小ネタなど考察が捗る要素を散りばめるなど、そのポテンシャルの高さは5分アニメの域を確実に越えていたし、物語が最後に引っくり返る構図はとても唸らされた。

狂気でぶん殴ると見せかけてストーリーの質で真っ向勝負して大勝利した、そんな新感覚の5分アニメだった。

 

【敢闘賞】(全体的に安定して高い満足度を誇った作品)

ぼくたちは勉強ができない

一言で言えば驚天動地。そんな結末だった。

今期も抜群の安心感と安定感で繰り広げられるラブコメディや、萌えの需要に対して明らかに供給過多なラッキースケベ等で楽しませてくれた。個人的には3話の理珠&関城さん回が印象的。いつもはピンチの時に駆けつけるお助けキャラだとか、理珠絡み以外の時には現れない面白キャラという印象だった関城さんだが、そんな印象からは意外性のあった重めの過去や理珠との出会いの話を通して、彼女の好感度が飛躍的に上がった。

あとはなんと言っても文乃。前後編を使った贅沢な当番回で、メインヒロインの風格を見せつけられた。1期最終回といい、2期9話といい、主人公・成幸とのお泊まりイベントを2回経験してる時点で、他のヒロインにかなり差をつけてるんじゃないかと思ってしまう。父との蟠りを解消した後に見せた、成幸に対する意識の変化とも見てとれる「起きてる」のシーンなんかは悶絶した。もう勝ちでいいよ。

あとは真冬先生がいろんな意味で大活躍したりなど、見どころ満載で楽しいぼく勉2期だった。そう言いたかった。

昨今のジャンプアニメは当たり前のように続編が決定してきたし、本作も1クール目最終話終了後に2期(分割2クール目?)の放送が発表されたから、当然のように今期の最終話でもエンディング後に3期の発表があるもんだと思ってた。ところが、なぜか流れ始めた『仰げば尊し』に嫌な予感を抱き、そのまま誰も予想してなかったであろうクライマックスへと突入した。なんでやねん。

文化祭が終わってから、大学受験をして、高校を卒業して、うるかが海外へ飛び立つまでの数ヶ月間の間に、一体何があって、あのような結末になったのか。そこに至るまでにはどんな伏線があって、どのように回収されたのか。別に選ばれた彼女に対して不満があるわけではない。でも、なぜ選ばれたかがどうしても分からなかった。

ここからは原作を読んだ上での感想になるが、アニメ最終回の文化祭編は原作8巻に該当するエピソードで、コミックス最新刊が14巻まで出ている(当然まだ完結してない)ことからも、話が飛躍してるってレベルではないことは明らかだ。

長くなってしまったが、何が言いたいかというと「アニメを一つの作品として終わらせる"必要"があったのか」ってこと。もちろん、原作が完結した作品を最後までアニメ化してくれたらこれ以上嬉しいことはない。その一方で、いくら待てど続編が来ないアニメなんてこの世に星の数ほどあるが、それもまた一興だと思っている。でも、原作が完結もしてない作品を、オリジナルの形で強引に完結させるというのは、一体誰が望んでいるのだろうか。ぼく勉アニメは今までわりと原作に忠実にアニメ化していただけに、最後だけ原作とは別作品ですよみたいな終わり方されても、どう受け取っていいか分からない。好きなアニメだっただけに、モヤモヤ感が残って終わったのが惜しい。

 

私、能力は平均値でって言ったよね!

俺TUEEEE系を初心に戻って楽しめる、主人公が美少女の異世界転生コメディ。主人公が男だったら絶対にイライラするタイプの展開でも、可愛い女の子であれば全ての要素が"萌え"に変換されてしまうのがいい意味でズルい。

のうきんの特徴は「シリアスに対するアンチテーゼ」だろうか。本作は愉快痛快な感じの作風だと思っていたので、4話で雰囲気が一変したときは驚いたが、重い回想シーンの後でも「ふーん」で一蹴するマイルやポーリンの存在が本当に逞しかった。この「ふーん」の一言が、作品の楽しみ方を提示した台詞のように見受けられた。それぞれ境遇は違えど、半端ではない覚悟を背負って生きていることを踏まえれば、4人の結束の速さと絆の強さも腑に落ちる。

だがしかし、のうきんの真骨頂はOPの雰囲気からも滲み出ているように、「楽しい」を前面に押し出した作風だろう。世代の振れ幅が大きすぎるパロネタの応酬は、もはや元ネタが分からないことが当たり前みたいになってたのが逆に面白かったし、3話や9話のような悪ノリ回は、楽しそうなマイルたちを見てるだけで楽しかった。

赤き誓いの関係性が、友情から「家族」同然へと変化し、数々の困難にぶつかっても4人で乗り越え、絆が強く結ばれていく様子も良かった。シリアス回も見応えあったけど、もう少し悪ノリ回があればもっと高い評価だったと思う。

 

アサシンズプライド

今どき珍しい硬派な学園ファンタジー。荒削りな脚本や不安定な作画など多少のマイナス要素はあれど、厨二心くすぐる設定や無能才女の成り上がりを描いたストーリー、最高にカッコ良い主人公・クーファ先生と最高に可愛いヒロイン・メリダちゃんといった数々のプラス要素で完全に捻じ伏せていた。「努力して開花した能力」もいいけど、メリダちゃんのように「生命のリスクと引き換えに得た能力」を駆使しての成長譚の方が、オタクとしては心揺さぶられるものがある。

あとは比較的正統派な作風だったこともあり、メインヒロインが恋人マウントを取ったり、主人公を奪い合ったりなど、他作品だったら絶対チープな印象を抱くシーンでも、いちいち上品に感じられるのが何気に良かった。もしかしたら、正統派だとか硬派だとか上品だとか感じられたのは、ヒロインズの胸が慎ましかったのが一番の要因かもしれんな。おっぱいのデカい娘が「裏切りの果実」呼ばわりされるくらいには慎ましかった。それもまた一興。

 

放課後さいころ倶楽部

ボードゲームを題材にした、まったりした空気感が心地よい日常系で、ゲームを通じての熱い友情や成長のストーリーが良かった。

特に「塞ぎ込みがちな主人公が人やモノとの出会いで成長して自分の世界を広げていく」みたいな話が好きなので、美姫ちゃんがボードゲームを通じて友達の輪を広げていく光景には胸が熱くなった。

正直、毎回挟まれるボードゲームのルール説明は全然頭に入ってこなくて、ゲーム中に置いてけぼりにされることもしばしばあったのだが、前述した友情や成長のストーリーに加え、ヒロイン達の可愛さやラブコメとしての面白さなどもあり満足度としては十分。

ところで、ひなこのーとの主要キャスト5人のうち4人が出演していたのは何かの偶然だろうか。

 

【選外】(惜しくも入賞を逃した作品)

俺を好きなのはお前だけかよ

王道のアンチテーゼ的な学園青春ラブコメ。ストーリー展開の上手さやキャラデザの端麗さ、主題歌の良さなど、魅力に感じる部分は確かに存在したけど、結局のところ、登場人物に魅力がなければストーリーを楽しむのは難しいわけで。ストーリーに都合よく動かされる登場人物たちに好感を持つのは難しいわけで。

特に言及したいのは、ひまわりとコスモス会長。この2人は最初、ジョーロの親友であるサンちゃんが好きで、後にジョーロに鞍替えするわけだが、ヒロインが向ける好意の対象が移り変わるには、それに至った心情変化を丁寧に描いてくれないとやはり腑に落ちない。『Just Because!』の夏目さんが「初恋の人」から「いま好きな人」へと向き合ったように。

結局サンちゃんも、最初のクズ人格と現在の聖人っぷりとの振れ幅が大きすぎて別人に思えてしまうし、パンジーさんは何かと面倒くさいしで主要人物に誰一人として好感を持つことはなかった。マジでサザンカちゃんが居なかったら確実に切ってた。

 

戦×恋
女の子をHにしてパワーアップ!?するアニメは名作。見慣れた設定に見慣れた展開で新鮮味はなく、メインヒロイン3人(5.6.7)の可愛さ以外に見どころを発見できないでいた。ただ、ターニングポイントとなったのは5話で、超個人的な話だが、この辺りからリアルタイムで見始めた。深夜に見る『戦×恋』は、いつもの二倍増しで面白く感じた。
あとは3や8あたりがヒロインとして台頭してきたのも大きく、いくらストーリー的に退屈な回でも"萌え"と"エロ"だけで捻じ伏せる強さを獲得していった。
最後の主人公・拓真が覚醒する展開はかなり熱かったが、それでも全体的な印象を踏まえると入賞には届かなかった。あと何回か『UP-DATE × PLEASE!!!』を削ったのも減点対象。

 

超人高校生たちは異世界でも余裕で生き抜くようです!

設定がなかなか強烈な異世界転生ファンタジー。1話は正直キツかったけど、それ以降は身体がこの作風に慣れ親しんできて、肩の力を抜いて程よく楽しめた。個人的には2話の商人回が一番面白かった。

ストーリー自体にそこまで惹かれるものは得られなかったが、林檎ちゃんや忍ちゃんは終始可愛かったし、桂音さんは終盤に見せた"本気"が性癖的にツボったので、そういう面では高評価。

 

XL上司

タイトルだけではどんな作品なのか想像できなかったが、言われてみれば卑猥なタイトルだなこれ。

「XLサイズ上司とのコンドームモニター」という関係性は面白かったが、このアニメをはちきれそうな想いで受け止めることはさすがになかった。

 

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今期で好きだったキャラクターは、けものみちのシグレさん、ぼく勉の文乃、戦×恋の五夜さん、超余裕の林檎ちゃんと桂音さん、神田川の蒼井ミサ、俺好きのサザンカちゃん、さいころ倶楽部の美姫ちゃんあたり。優勝ヒロインはシグレさん!

新作は秀作に恵まれていたと思うが、やはり続編モノの強さには敵わなかった。あとは総集編を挟んだ作品が過去に例を見ないレベルで多かったのも印象的。観測範囲内では『のうきん』と『アサシンズプライド』が特に人気だった(観測範囲に多少の不均衡あり)。あと個人的には、今期は軽い作品ばかり見てたのが反省点。『星合の空』や『バビロン』は見ておくべきだった。

もう一つ個人的な話として、以前までは録画or配信中心の視聴スタイルだったが、今期はできるだけリアルタイム視聴を心がけてきた。そっちの方が溜まるアニメも少ないし、ネタバレのリスクも抑えられるし、メリットは大きい。問題は、『戦×恋』みたいなアニメを見ているときは、親が部屋に入ってくるリスクに警戒せねばならないこと。もし目撃されたら家での居場所がなくなってしまうし、逃げ場を求めてレバノンあたりを彷徨う生活も検討しておかなければならない。

 

 

映画『フラグタイム』は噛めば噛むほど苦い、でもそれが美味い。

女子高生が女子高生のスカートをめくる、百合豚ホイホイの予告編が記憶に新しい劇場OVA『フラグタイム』を先日観てきた。こちとら百合豚なので。

 

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2018年6月に公開された劇場OVAあさがおと加瀬さん。』のスタッフが制作していたこともあり、百合映画としては卓越したクオリティだったと思う。

しかし思っていたのとはかなり違った。『あさがおと加瀬さん。』はどちらかというと、青春のキラキラを纏った、ドストレートな百合という印象を受けたが、『フラグタイム』は青春の闇を纏った、変化球系の百合だと感じた。

ラグタイムを見終わった後の率直な感想として「確かに百合だったけど、これは単なる百合じゃなかった。でもどう言語化していいか分からない…」といった感じ。その後も映画の内容を自分なりに咀嚼して考えてみたが、どうもこの作品の登場人物の感情を理解するのは一筋縄ではいかない。そこで原作を購入し、全2巻なのでサッと読み終え、なんとか筆を執るまでには作品について理解できた気がする。ここからは、自分なりに二人の感情について迫っていきたい。

 

※以降ネタバレ含む。

 

 

 

森谷美鈴と村上遥

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時間を止めた森谷さんが、村上さんのスカートをめくるところから物語は始まる。まさかこんな冒頭からお目当てのこのシーンが来るとはとは思ってなかったので、劇場で変な笑いが出そうになった。

1日1回、3分間だけ時間が止められる女子高生・森谷美鈴は、人との関わりを避けて自分の世界に閉じこもってしまう筆者みたいな性格。映画では省略されていたが、彼女がこの能力を手にしたのは小学校の頃の出来事が原因で、人との関わりが嫌になるあまり、時間を止める、つまり「一時的に逃げるための時間」を生み出す能力を手にした。自分だけしか入れないその「時間」で、いつしか他人の時間を垣間見るのが習慣になっていた。そんなある日、いつもの「時間」で、なぜか村上さんだけは動いていた。同じクラスの村上遥は、誰からも好かれるみんなの人気者で、ぼっちの森谷さんとは正反対にいる存在だ。この対照的な二人の立ち位置が、物語の肝となってくる。

 

なぜ村上さんは「森谷美鈴の時間」に入ってこられたのか

森谷さん「だけ」の時間に村上さんも入れた理由、それは「森谷さんは私となら同じ時間を共有したいから」だと、つまり森谷さんが私のことを好きだからだと、村上さんは言う。確かに、森谷さんが村上さんに対して元から抱いていた好意が募り、一緒に過ごしたいと思うあまり、自分の時間に引き込んでしまったと考えるのは理に適っている。でも、果たして本当にそうだろうか。

 

なぜ森谷さんの能力は弱まったのか

その後は保健室でのあれこれだったり教室での脱衣ショーだったりと、設定を思う存分に活かした背徳感溢れる百合シーンが続く。これではフラグタイムというより不埒タイムだよ。やはりこういうシーンをスマホの画面で見るのと映画館の大スクリーンで見るのとでは感じるドキドキも全然違ってくる。物語前半は少し不穏な影をチラつかせながらも、比較的穏やかに話が進み、予告編で想定していた感じの甘い百合映画だった。しかし後半にかけて徐々に、フラグタイムはその本領を発揮することとなる。

村上さんと付き合い始めた森谷さんは、「止める時間を村上さんのために使うこと」を約束。そのおかげで、いつも自分に卓球部の勧誘をしていた小林さんとも逃げずに話すことができたし、いざ話してみると普通に会話もできた。その後も周りと会話する場面が訪れ、逃げ出したい衝動に駆られるが、村上さんのために時間を使う約束のおかげで、結果的に自分が逃げるために時間を使うことはなくなった。そんなある日、森谷さんは自分の能力が弱まっていることに気づく。自分の世界に閉じこもり、いつも逃げてばかりだった森谷さんは、自発的ではないとはいえ外の世界と、他人と関わるようになったことで「一時的に逃げるための時間」の効力が弱まっていったのではないだろうか。

 

森谷さんが好きだった「村上遥」とは何者なのか

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黒板に書かれた「村上遥はビッチ」の文字。誰かに喜んでもらおうと、人前でいい顔ばかりしていた村上さんに対する、周りの評価は辛辣なものだった。村上さんは周りから求められている「村上遥」を律儀にこなしていた一方で、誰も本当の私なんて興味ない、というどこか諦めの感情を抱いていた。そこで森谷さんは気づかされる、自分が好きなのは「本当の村上さんではない」と。それは「好き」とは呼ばないと。

 

「本当の村上遥」とは何者なのか

村上さんのことを知るために訪れた高層マンションの一室。そこで目にしたのは、学校の生徒・先生全員の名前や誕生日、性格から「こうしてあげれば喜ぶこと」のメモまでが書かれた、膨大な量の単語帳だった。みんなが求めている村上遥をこなすこと、その「みんな」の中にも森谷さんは含まれていた。誰かに優しくされるとすぐ好きになる、その人のことを自分だけが分かってあげられていると勘違いする、という童貞特有の習性を完全に理解し、森谷さんの喜ぶように「村上遥」をこなしていた。森谷さんに感情移入していたオタクはこの辺で「うわぁ・・・」となったのではないだろうか。ちなみに私はダメージが大きすぎて瀕死の状態まで陥った。

 

そして森谷さんは二度目の恋をする

村上さんを本当に好きになるために知ろうとした「本当の村上遥」は、誰からも好かれて誰からも嫌われたくないと思うあまり、本当の自分さえ分からなくなっていた。当人が分からない「自分」なんて、他人である森谷さんが分かるはずがない。でも、分からないなりに「近づこうとする」ことはできるのではないか。

そして終盤の鬼ごっこ。今まで他人から逃げてばかりだった森谷さんが、自分の思っているところを全てぶちまけながら村上さんを追いかける。それは紛れもなく、彼女なりに「本当の村上遥」を求めたゆえの行動だった。今まで守りに徹していた女の全力の攻撃、今まで完全優位だった女の全力の抵抗、いつの時代も女と女の感情のぶつかり合いというのは美しいものである。

森谷さんが初めに好きになったのは、「森谷美鈴(童貞)の求めている村上遥をこなしている村上さん」だった。だが、ここで森谷さんが改めて好きになったのは、「誰からも嫌われないために自分の世界に逃げて他人との関わりを避けていた自分」とは違って「誰からも嫌われないために自分を好きになってもらう努力をしてきた村上さん」に他ならないのだ。森谷さんは、村上さんに二度目の恋をした。

 

村上さんが本当にしたかったこと

森谷さんからの告白を受け、村上さんは自分が本当にしたかったことに気づく。それは、「森谷さんと同じ時間を共有したい」だった。彼女が森谷さんの時間に入れたのは、森谷さんが求めたからではなく、自分から求めて入ったからだった。そうなってくると、今までの村上さんの言動は「森谷さんがして欲しそうなこと」のようで「自分がしたいこと」をしていたことになる。つまり、最初に「好き」になったのは村上さんの方だった。物語がラストでひっくり返る。HELLO WORLDかよ!

人の顔色ばかりうかがって自分の意志で行動できなくなった自分とは対照的に、誰の顔色も気にせず自分の意志で行動していた、自分が絶対になれない存在。そんな森谷さんに、村上さんは無意識に惹かれていたのだろう。原作1巻193ページでは、二人の関係が始まる前に、どちらが先に意識していたかが分かる描写がある。出会えたことから全ては始まった・・・

思い返せば、村上さんが最初の方で言っていた「私のこと好きなんだよ」も、森谷さんの気を自分にひかせるための無意識な陽動と思えなくもない。小林さんのために時間を使った際には森谷さんに対して怒ったり、能力が弱まっていることを知った際には「形に残ることをしよう」と提案するなど、村上さんは明らかに「二人の時間」に執着していた。ただそれは、自分の気持ちさえ分からなくなった本人には気づかなかった。しかし、森谷さんからの「本当の私」を求めてくれた告白を受け、今まで無意識だった恋心に、自分の気持ちに気づいたのだろう。うん、尊い......

 

 

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主題歌はEvery Little Thingの名曲『fragile』のカバーで、これがまた作品に合っていて素晴らしい。特に、フルで聴いた人なら分かると思うが、それぞれのパートをソロで交互に歌い、最後の「つながっていくよ」で初めて同じ音程でハモる。これは二人の想いが通じ合った物語のラストと重なるようで大変エモい。

本編に唯一の不満点があるとすれば、後半ちょっと畳みかけすぎじゃないかってところ。最後の最後でいろいろ畳みかけてきて、感情の理解が追い付かなかったりした。だからこそ咀嚼が重要な作品なんだろうなとは思う。この作品を通して、百合は面倒くさい、だからこそいいってことを改めて感じた。

全体的な印象として、前半と後半でかなり印象の違う作品だなと感じた。前半は二人の百合関係を微笑ましく気楽に見られる「甘い」感じで、後半からは百合というより人間同士の関係を深いところまでえぐるような「苦い」作風だった。でも、その苦さを咀嚼すればするほど、味わいも深くなっていくんだと、この記事を書いていて実感した。

ラグタイムはいいぞ。あと、同作者の『神絵師JKとOL腐女子』もいいぞ。

 

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フラグタイム(1) (少年チャンピオン・コミックス・タップ!)
 

 

 

「フラグタイム」主題歌「fragile」

「フラグタイム」主題歌「fragile」

 

 


 

 

 

 

 

 

2019夏アニメ・感想

2019夏クールに見ていたアニメの感想をつらつらと。今期も前期と同じく「8」本に留まったが、別に不作とかじゃなくて自分の心の余裕的な問題である。アニメを毎クール20本近く見て逐一感想も書いてヒロイン10選とかエピソード10選とかやってた1年半前までの無限のアニメンタリティ(アニメを見るための心理状態)は何処へ、、、

 

(※)以下、順不同。

 

『女子高生の無駄づかい』

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今期一番好きだった作品。やはりこういう肩の力を抜いて笑って楽しめるアニメが人生には必要。個人的には1話の「おもしれー女」から既にハートを掴まれていた。ギャグ良しキャラクター良し百合良しと何をやらせても優秀だったが、「夢」や「友情」にフォーカスした真面目な回もあり、女子高生を無駄づかいどころか有効活用した青春模様が特に良かった。ロリとマジメのファッション回やヲタの腐女子生態など、作者が女性だからこそ出せる魅力も随所に見られた。

本作で特筆すべきは、やはり面白かわいいキャラクター達だろう。個人的な推しはマジョとヤマイとロボ。マジョはコミュ障ぼっち不登校キャラという愛おしさのバーゲンセールみたいな設定に加えてcv. M・A・Oの萌え系ボイスだったから鬼に金棒。ヤマイは一人で奇行やってても誰かと絡ませても常に面白かったし「ラストクラッパー」「ヤマイラップ」等の印象的なシーンも多い。ロボは終盤にかけてその魅力が徐々に解き放たれていき、最終話ラストの笑顔の破壊力でやられた。

 

『まちカドまぞく』

『アニマエール!』以来半年ぶりのきららアニメとなった本作。序盤はシャドウミストレス優子ちゃんをひたすら愛でる感じの楽しみ方でそれも良かったのだが、千代田桃との関係性が進展していくたびにストーリーの見応えも増していったように思う。終盤は、今までの2人のコミカルな「宿敵」が文字通りの関係になり、日常系のゆるさから少年漫画のような熱く切ない展開へ劇的に変貌するなど、日常だけでない世界観や物語の魅力に惹きつけられた。

キャラクターの方に言及すると、シャミ子はタイヤに乗って乗ってタイヤの上でやってみてやってみて乗ってやってみてのシーンを筆頭に面白かわいかったし、途中から参戦した陽夏木ミカンちゃんは満を辞しての登場のわりに比較的「普通」の子なのがある意味新鮮だったし、リリスさんも小動物的な愛らしさやツンデレモードもあり可愛かった。だがやはり千代田桃だろう。当初のダウナー系な印象から徐々に徐々にクーデレへと変化していき、最後はもはやデレデレになるその過程がめちゃくちゃ自然かつ丁寧で、彼女に対して「いつの間にか好きになってた」という感覚にさせられていた。最終話でシャミ子の決闘の申込みを遊びの誘いだと勘違いしてめっちゃおめかししてきた挙句に見せた膨れっ面は今期最大萌え瞬間風速を観測。今期も結局cv.鬼頭明里がオタク人気を掻っ攫うクールだったし、今期の流行語大賞であろう「シャミ子が悪いんだよ」を生み出す(生み出してない)など、話題性にも富んでいて文句なしの優勝です。

 

『Re:ステージ! ドリームデイズ♪』

アイドルものらしい王道を征くストーリーに、素晴らしい楽曲とクオリティ高いライブパートが合わさって手堅く名作にのし上がっていった印象。「夢」や「再起」といった誰しもに刺さるテーマを真摯に扱い、同じ夢を目指している者たちが手を取り合い成長していくKiRaReのストーリーは感動必至であった。特に、今まで辛い過去から逃げてばかりだった舞菜が、紗由との出会いで夢を取り戻して強くなっていく様は非常にグッとくるものがあった。

本作の魅力はやはりライブだろう。1話のダンスシーン(特に舞菜が紗由に合わせて踊り始めるところ)からガッチリ心は掴まれてたし、今どき丁寧な手書きダンス作画が見られるというだけでも本作の価値は計り知れない。ストーリーにおける「ライブ」は、いつだって逆境を跳ね返し、人を惹きつけてきた手段であったが故に、その肝心のライブシーンに魅力を感じられないとストーリーは成立しなくなる。しかし本作はライブシーンが圧巻のクオリティであったため、ストーリーに文句なしの「説得力」を出して見せた。

あとは楽曲、その中でも歌詞が素晴らしい。「一人で見上げた空よりも輝く(Don't think,スマイル!!)」「一つじゃ頼りない 小さな明りでも 手を取り合えばほら 星座に変わってくように(OvertuRe:)」など、1人で叶えられなかった夢を、1人では成し遂げられなかったことを、みんなで叶えて成し遂げていく、そんなメッセージ性が込められた飾らない歌詞がとても良い。特に『OvertuRe:』は『キラメキFuture』の言わばアップデート盤で、メロディはそのまま曲のテーマをガラッと変えた発想は画期的だったし、6人それぞれの素直な想いを綴った歌詞がまた素晴らしい。

熱くて泣けるストーリーはもちろん、ギャグ回特有の何でもありな作風や「例のシーン【公式】」など、ふざけるところは徹底してふざける感じも本作に愛着が湧いた要因だろう。アニメを3分で振り返る動画を公式があげてくれているので未視聴の方は是非。騙されたと思って。

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『可愛ければ変態でも好きになってくれますか?』

1クールに1本は欲しい学園ハーレムラブコメラノベアニメ枠。「シンデレラが誰か?」という本筋に対して特に興味が湧かないという致命的な弱点はあったが、それを補って余りあるだけの圧倒的なヒロインの可愛さがあった。むしろ変態ヒロインたちのインパクトが強すぎて本筋が霞んでいたまである。ただ、シンデレラ云々が瑞葉の正体を視聴者に悟らせないためのブラフだったと捉えるとなかなかしてやられた感があるかもしれない。そんなことないか。

あとはヒロインの描き方も良かった。本作の女性キャラにおける最大の魅力は"ギャップ"であり、それはむしろネタバラシ後は魅力が霞んでしまう恐れもある。しかし、紗雪や唯花はいい感じにいい感じのポジションを終始保ってたし、南条さんや小春ちゃんは純粋な乙女の魅力があったし、彩乃さんは存在がシンプルに可愛かったし、とにかくネタバラシ後もヒロインの魅力が霞んでなかったのは非常に評価したい。

「これまでの変好き」で挟まれる瑞葉の台詞の一文字目を切り抜いていったら答えが浮かび上がる等の"遊び心"ある演出も随所に見られたし、2010〜13年代にやっていたと言われても納得してしまいそうな雰囲気とキャスティングも好感持てた。OPしか登場しなかったくせにキャラデザが良すぎた生徒会の残り2人と、昨今の淫行教師ブームもありいろいろ期待していたのに出番が少なかった沖田先生の活躍も見たいので2期来て欲しい。

 

『魔王様、リトライ!』

自分の語彙力ではとても表現できそうにないが、とにかく1クールに1本は欲しいタイプの必要悪アニメ。最初は視聴候補に入れていなかったのだが、やたらTwitterでハマってる人が多くて、試しに見てみたら3話ぐらいで病みつきになってしまった。

戦闘シーンにおける緊張感のなさとかクオリティの丁度良さとか主張が激しすぎるテロップ演出とか要所要所で放たれるパロネタとか魔王様渾身のツッコミとか、適度に笑わせてくれる感じが好きだった。最後の方なんて病院と温泉を経営するだけで終わる、もはやどういうジャンルのアニメなのかよく分からない感じになっていたが、こんなに落ち着いて見られる異世界転生作品もたまには良いなと思った。本作における安心感を生み出していたのは、ヒロインであるアクがいくら可愛くてもルナ・エレガントが渾身のデレを披露してもそれを俯瞰的に見られる魔王様の大人の余裕かもしれない。

あとは最終回まで毎回しつこいぐらいに出してくれたキャラ紹介テロップのおかげで、主要人物はもちろんエビフライ・バタフライからノマノマ店主イェイまでほぼ全員覚えてしまったし、登場人物が横文字のアニメ全てでこの演出を導入して欲しい。

 

『荒ぶる季節の乙女どもよ。』

思春期の「性」に対する葛藤や「性の否定」への抵抗などを、青臭く等身大で描いた性春群像劇で、「性」に対する理解の過程を恥ずかしいぐらいにまっすぐ描いていた点が良かった。

序盤は良くも悪くも岡田麿里さんだなという印象で、初回の自慰行為バレからのTRAIN-TRAINに絶句した以外の印象はあまりないが、文化祭以降の「負け組」が抗い始めてからの内容はとても面白かった。特に菅原氏や百々子の"荒ぶり"は序盤とのギャップもあり好印象。最後の方の男女交際禁止令のくだりは『下ネタという概念が存在しない退屈な世界』の系譜を感じた。

個人的には幻想衝動迷走でお馴染みの『迷家』以来となるアニメイズム枠×岡田麿里ということで変な期待をしてしまったが、終わってみればまぁ別に悪くはないけど特別面白いわけではないという感じだった。あの脚本家は女性キャラの誰かを妊娠させないと気が済まんのか...

 

『手品先輩』

12分で短編4〜5本というテンポの良さと、奇術というか芸術の域に到達しかねない先輩のラッキースケベなどが魅力のコメディで、なんというか、本当に最低で最高だった。

先輩のどんなスケベシーンよりも、ぼっち飯のシーンや、他人とうまく距離を詰められない描写など、等身大の人間味が感じられるシーンに萌えを感じた。それはそうと個人的には第8話その5「デリバリー先輩」が神回。

 

『ソウナンですか?』

無人島×遭難という状況下でも決して絶望を感じさせない、ガチサバイバルコメディという感じで、12分という尺も丁度良くて面白かった。
例えば4人が揃いも揃って健康的なボディをしていたり、衣服があまり汚れてなかったり、体力・精神的に疲弊していなかったりなど、適度なケレン味を効かせることで、サバイバルというテーマに真摯に取り組みつつコメディタッチな作風を保っていたのが特に良かった。

 

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今期のヒロインは女子無駄のマジョや変好きの桐生瑞葉、古賀唯花、藤本彩乃あたりが好きだったが(振り返ると変好き強いな)、なんやかんやでまちカドまぞくの千代田桃が一番好きだった。

あとは『彼方のアストラ』『グランベルム』など面白そうだったのに見逃していた作品が多かったので、また隙を見てこれらの作品も見ていこうと思う。来期はできれば久しぶりに15本くらい見たい所存。

そういえば先日『プリンセス・プリンシパル』の続編もようやく詳細が発表された。心配していたアンジェの代役も、PVの古賀葵さんの声聴いたらそれも杞憂に過ぎないなと感じた。もっとも、一番心配なのは『ガールズ&パンツァー最終章』とどっちが先に終わるか、どっちも無事に終わってくれるか、である。アクタスさん頑張って…

 

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『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 -永遠と自動手記人形-』考察~「百合」の尊さと「永遠」の美しさ~

(※)以下、『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 -永遠と自動手記人形-』の内容含む。
(※)原作小説未読。

今回の映画のストーリーは大きく分けて二部構成だった。前半はイザベラ(エイミー)とヴァイオレットの出会いといちゃいちゃと妹への手紙。後半はテイラーの郵便配達員見習い編と最愛の姉との再会。どちらも直球で感動へ誘ってくれる本当に美しいエピソードであった。

イザベラとヴァイオレット

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イザベラとヴァイオレットの関係性を、もしくはイザベラのヴァイオレットに対する好意を「百合」と評する人が多く、私自身もそう感じた。一緒にお風呂に入ったり、一緒のベッドで寝たり、舞踏会でのダンスシーン等の尊いシーンも多く、正直このアニメでこういうのが見れるとは思っていなかったので、いい意味で期待を裏切られた。加えて、一人称が「ボク」であるイザベラと容姿端麗な淑女ヴァイオレットという見方でも、良家の子女であるイザベラと騎士姫ヴァイオレットという見方でもめちゃくちゃ百合映えである。だが、この2人の関係性を、そういった表面上だけで「百合」と表現してしまうのは少し惜しい。
ここでイザベラの過去、つまりエイミー時代の話を振り返ってみる。彼女は独り身でその日暮らしのような生活を送っており、一人称が「ボク」であるほど男勝りな性格と容姿だった。もちろん女の子との接点もなく、ましてや「家族」「友達」なんて概念も存在しなかった。そんなある日、捨て子であったテイラーを拾い、この子を妹にする決心をする。エイミー自身も、ヨーク家の血を引きながら恐らく隠し子のような扱いだったため、素性を隠してこそこそと過ごす「こんな生き方」しかさせてくれなかった親を恨んでいた。だからこそ、このままだと「死」以外の選択肢がないテイラーに、生き方の選択肢を与え、幸せにしようと誓った。いつしか、それがエイミーの生きる意味になっていた。
しかし、ただでさえ貧しい自分の身でテイラーを育てるのは厳しく、いつ二人一緒に息絶えてもおかしくない状況だった。そしてイザベラは最愛の妹を守るために、名前も過去も全部捨てて、自分の未来を売り払う決断をする。それがエイミー、つまりイザベラの過去であった。
女学院でのイザベラは、貴族の育ちではない自分がお嬢様学校に居ることにより劣等感と疎外感を抱えていたのだろう。そんななか出会った、一見して完璧人間のヴァイオレットのことを初めは快く思っていなかったが、「最愛の妹と同じ孤児という境遇」「会いたいけど会えない人が居る」といった要素に親近感を抱き、体が弱い自分を夜通し介抱してくれたことで心を許すようになる。で、この辺りから百合ブーストがかかる訳だが、そうなった要因はなんなのか。
個人的には、イザベラはヴァイオレットに「友達」として接しつつ、少し「妹」に重ねていた部分があるのではないかと思う。ヴァイオレットに夜通し介抱されて目覚めた朝、イザベラは手を握ってくれていたヴァイオレットの姿をテイラーに重ねていた。加えて、ヴァイオレットをベッドに誘った際も「妹とこうやって寝てたんだ」と言っていたし、三つ編みにするシーンでも「妹にもね、髪をよく結んでたんだ」と発言していた。妹に接していた時と近しい感情と距離感でヴァイオレットに接していたからこそ、あのような百合ブーストが生まれたのだと考える。あとは、この女学院で抱いていた劣等感を矯正してくれて、疎外感を埋めてくれる「友達」という存在も、孤独な人生を歩んできたイザベラにとっては大きかったのだろう。
とどのつまり何が言いたいかというと、イザベラとヴァイオレットの関係性を表す「百合」は、単に女同士のいちゃいちゃを形容する言葉というより、二人して初めて同士という「友達」の価値の高さと、二人の過去を反映したうえでの「姉妹」のような関係の尊さが込められた、崇高なる二文字なのではないだろうか。

 

どこにも行けないイザベラ

時は遡ってヴァイオレットが初めてイザベラの部屋を訪れるシーン。ライデンからやって来たというヴァイオレットに対し「どこにでも行けるんだね」と意味深な台詞を発していた。イザベラはこの女学院での生活を「牢獄」と表現しており、自由が制限された苦しい日々を送っていた。しかしヴァイオレットとの出会いで、次第に笑顔を取り戻していく。
そんななか、授業に遅刻しそうになりヴァイオレットと共に緑道を走るシーンで、「このままどこかに行きたい」というイザベラに対してヴァイオレットが言い放った「どこへも行けませんよ」という台詞は、イザベラに改めて現実を突き付ける一言であった。
時に弱音を吐きながらも、ヴァイオレットの支えもあり迎えた舞踏会。思わず息をのむほど美しいダンスシーンのさなか、イザベラは天井に描かれた一羽の鳥を見ていた。この鳥のように自由に羽ばたいてあの子に会いたいけど、ここはあの子を守るために入った牢獄、自分はどこにも行けない。それを悟っているかのような哀しげな表情で。

 

テイラーとヴァイオレット

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冒頭のシーンで登場した少年もとい少女は、逞しく成長したテイラーだった。テイラーが孤児院を抜け出してまでヴァイオレットのもとにやって来た一番の目的、それは「最愛の姉に会うため」ではなく、「郵便配達人として働くため」だった。3年前、孤児院で過ごしていた自分のもとにやって来た郵便配達人・ベネディクト。彼が運んできたのは、エイミーからの手紙であると同時に、魔法の言葉が添えられた「幸せ」だった。だから、自分も「幸せ」を運ぶ人になりたい。そう志願してはるばる一人でやって来た。
しかし文字が読めないテイラーにとって、郵便配達人への道は険しい。そこでヴァイオレットはテイラーに文字を教えることを決意。大事な友達の妹だからというのもあるが、かつて孤児だった自分を拾って育ててくれた少佐のように、今度は自分が「恩送り」をする番だと思ったのかもしれない。

 

3つを交差して編むとほどけない

テイラーは当時幼かったため、エイミーと過ごした時のことをほとんど忘れてしまっていた。しかし、ヴァイオレットの部屋で目覚めたテイラーは、起こしてくれたヴァイオレットが一瞬だけエイミーと重なって見えた。姉と過ごしていた時のことはほとんど覚えていないが、姉を想う気持ちは今も残っている。ヴァイオレットを介して、姉妹の互いを想う気持ちは通じ合っていた。今回の外伝は二部構成をうまく活かし、こういった前半と後半をリンクさせる粋な演出が多々見られた。
ここでポイントとなるのが「三つ編み」である。イザベラ編でもテイラー編でも、三つ編みの描写が見られた。印象的だったのは、テイラーが「2つ」で結ぼうとして失敗したときの「2つではほどけてしまいますよ。3つを交差して編むとほどけないのです」というヴァイオレットの台詞。エイミーとテイラー、2人のままだと“ほどけて”しまうはずだった未来は、ヴァイオレットが加わり「3人」になったことで、ほどけずに結び合う。そんな意味が込められていたのだろう。この演出の意図に気づいたときは軽く鳥肌立った。どんな素敵な人生を送ってきたらこんな発想を思いつくのだろうか…

 

羽ばたいたエイミー

ヴァイオレットがイザベラのもとを去った後も文通は続いていたが、最近は返事が途絶えていた。イザベラが理由もなしに返事を書いてないとは考えにくいため、嫁ぎ先の上流貴族のもとで外との交流が遮断された生活を送っていたのかもしれない。「屋敷から姿を見せない」理由もこれだろう。名前も過去も捨てた今でも、素性を隠すような生活は続いていた。
そんなある日、一人の青年が訪ねてくる。「幸せ」を運ぶ男、ベネディクトだ。届かなくていい手紙なんてない、その意志で住所も消息も分からなかったイザベラを探し出し、テイラーを連れて彼女のもとへやって来た。
ベネディクトから受け取った手紙。「私はテイラー・バートレット。エイミー・バートレットの妹です。」その刹那、上空では二羽の鳥が羽ばたく。手紙を通じて、やっと一緒になれたエイミーとテイラーのように。手紙があれば、「エイミー」はテイラーのもとへ行ける。テイラーが名前を呼ぶ限り、「エイミー」は存在し続ける。互いが名前を呼ぶ限り、二人の絆は永遠に結びつく。
―君の名を呼ぶ、それだけで二人は「永遠」なんだ。

 

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個人的に涙腺が緩んだポイントは二ヶ所あった。1つ目は前半最後のイザベラの手紙とモノローグ。「これはあなたを守る魔法の言葉です。“エイミー”ただそう唱えて。」「君が唱える限り、君を幸せにしたいと願ったことは消えないんだよ。」「寂しくなったら名前を呼んで」20年生きてきて、こんな美しい文章に初めて出会った。映画冒頭でのテイラーの口パクも恐らく「魔法の言葉」を唱えていたのだろう。それを考えるとまた泣ける。
2つ目は終盤、エイミーが最愛の妹の名前を叫んでからのサブタイトル「君の名を呼ぶ、それだけで二人は永遠なんだ。」が現れる一連の流れ。エイミーの晴れ晴れとした表情が逆に涙を誘った。また、テイラーが目の前にいたエイミーにあえて会わなかったところに、この作品の「永遠」というテーマを強く感じた。あとはこの作品はサブタイを最後に持ってくるのがズルい。おかげで当分は余韻が収まらない。ありがとう京都アニメーション
TVシリーズも10話を筆頭に上質なエピソードは多かったが、今回の外伝は二部構成だったため、手紙を「送る」のはもちろん「返す」ところまで描けていたのが最大の強みだったと思う。ストーリーの美しさに加え、圧倒的かつ綺麗な作画、センスに脱帽する演出、声優陣の演技、その他諸々何から何まで本当に完璧で、アニメーションの素晴らしさを改めて実感できる、そんな傑作映画だった。唯一心残りがあるとすれば、2回観に行ったのに未だに特典もらえてないどころかパンフレットも手に入らないことかな...

 

 

 

 

男子大学生の無駄づかい

 

 


YO

単位チェック

欠点

 


え?

ハイ!

そこは普通 フル単がBest?

オレって昼間は静かにお布団

オレがなんだって?いきなり唐突

昼になってまた眠気襲われた

スヤスヤしちゃって 13時半(いちじはん)

また寝てたいサボタージュボーイズ

それ延長したいのスヤスヤ永遠

現状しょっちゅう ダラダラOK〜!

 


残り単位全部 空っぽにできたなら有能

そうなの?You know? サボりの願望[にゃ~]

留年に一歩一歩 オカンのお怒り 輪輪輪輪輪〜!

完全アウト 輪輪輪輪輪輪輪〜!

 


オレって友が居ないんだね

「代返」って手段もないんだね

辛(つら)くて泣きながら

大学やめたくなるBGM!

 


ウ~輪!Moon!dass!cry!

輪になって

ウ~輪!Moon!dass!cry!

単位チェック 欠点 フル単 欠点 フル単

なんだってOK エブリデイ

ウ~輪!Moon!dass!cry!

息吸って

ウ~輪!Moon!dass!cry!

追試 再履 インターン 就活 卒論

何でもやめたくなるBGM

 


休みは絶対 取り惜しみしない

くすぶる学業 ひとりで葛藤

やる気出してさ まだ諦めねえ

「無理やり卒業!」←単位を取れじゃあ

 


ウ~輪!Moon!dass!cry!

泣きたい時は

ウ~輪!Moon!dass!cry!

思い切って 必修 飛んで 痛快

爽快な気分さエブリデイ

ウ~輪!Moon!dass!cry!

ほらその後は

ウ~輪!Moon!dass!cry!

嫌でもきっと 落ちて そうダブりになるさ

輪!Moon!dass!cry!エブリデイ