Kind's room

アニメの感想、考察など。

2021夏アニメ・格付け&総括

10月中に提出できればいいかとブログの更新を先延ばしにしてたら11月に突入してた。

今期の完走は「11」本。無限に時間があるにも関わらずこれだけしか完走できなかったのが情けない限り。でもハロモザとあの花の再放送は最後まで見た。

 

今回も評価はS+、S、A+、A、B、Cの六段階より。

S+:数年に一本レベル

S:年間トップクラス

A+:年間トップ10レベル

A:各クールの上位クラス

B:各クールの中位~下位

C:惰性で完走

 

それでは早速、2021夏アニメを振り返っていく。

 

 

 

 

 

S+(数年に一本レベル)

該当なし

 

 

S(年間トップクラス)

該当なし

 

 

A+(年間トップ10レベル)

ラブライブ!スーパースター!!』

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シリーズ4作品目となる今作は、ラブライブ!の伝統と格式を重んじる正統派のラブライブ!であった。

今までと大きく異なる点は、やはりメンバーが5人であること。それが活きた点としては主人公・澁谷かのんの描きだろう。人前で歌えなかったことを克服し、一人だけで歌うことも成し遂げ、歌えるだけで満足だった気持ちが「勝ちたい」に変わって。1クールで大きく3回も心境の変化を描けた(ここまで掘り下げられた)のも、人数を絞ったからできたことだと感じた。なので、主人公の物語としてはシリーズのなかでも傑出していた。

加えて、無印やサンシャインが1期+2期+劇場版で描き切った「一年間」を、今作はこの1期(1クール)で捌いたのも特徴的。μ’sAqoursと違い同級生のみで構成されているため、先輩の卒業で解散などもなく揃って進級できるし、わざわざ一年間に全振りする必要がないのは強みかも。やりようによっては3期まで作れるわけだし。

一方で、可可ちゃんの掘り下げが少なかったこと、既存のラブライブ!をリスペクトしすぎたこと、ライバルであるサニパの魅力と実力が伝わりきらなかったこと、そして推しカプである"クーカー"を途中から蔑ろにしたこと(!)等、不満に思う部分も多少はあった。それでもこの夏アニメで一番楽しめたことには変わりないし、1クール通して熱を持って視聴できて、自分はやっぱりラブライブ!が好きなんだなと思えた。

毎年のようにラブライブ!シリーズが放送されることに圧倒的感謝。先日決まったばかりの2期、そして来年4月からの虹ヶ咲2期も楽しみ。

 

 

A(各クールの上位クラス)

『白い砂のアクアトープ』

1クール目はくくるや風花といった面々の成長譚、そして人々の温かさに重点を置いていた印象があり、閉館寸前の水族館を救う物語として見るならば物足りなかった。PAの新作ということで期待が大きかった分、求めていたハードルを超えてこなかったのが率直なところ。それでも今期では真剣に視聴していた部類の作品であった。

お仕事アニメとしての描きはシビアで現実的であり、かといって重すぎないバランスで好感触だった。エピソードとしては風花逃亡回(5話)が印象深く、「忙しいと余計なことを考えずに済む」というスタンスを強調していて、お仕事アニメとして労働に真摯に向き合う作品であるのを特に感じ取れた。

 

『かげきしょうじょ!!』

序盤の奈良田愛まわりの展開があまり好きではなかったのだが、ストーリーが明確に「歌劇」に入った5話からは楽しめた。ただ、個人的にはその5話がピークだった(次いで終盤のオーディション回)。

本作は声優陣の技量が一層求められる作品だったが、千本木彩花さんと花守ゆみりさんを筆頭に、迫真の演技でストーリーに絶えず抜群の説得力を与え続けていた。声優さんってすごいんだなと改めて思い知る作品だった。

 

『Sonny Boy』

主人公・長良の卑屈な性格に痛いほど共感できた分、彼の人間的な成長は心に響くものがあり、また青春群像劇としても複雑なSFとしても見応えがあった。最後の感傷的な終わり方も嫌いじゃない。

7話まではわりと真剣に見ていたのだが、それ以降は話についていけないことも多くなり、深く考えることも放棄してしまった。もっと真剣に見ていれば評価も変わってきたのかもしれない。でもこういう挑戦的なオリジナルアニメが出てくることは素直に嬉しいね。

 

『チート薬師のスローライフ異世界に作ろうドラッグストア~』

今期の推しアニメの一つ。徹頭徹尾スローライフだった本編はノンストレスで見れたし、キャラクターも個性豊かでみんな可愛く、毎回入る調合バンクで気分はノリノリになり、最後はマイニチカシマシファーマシーで笑顔になれる、2021夏の最高の元気回復薬だった。

これからはアニメの女の子も本音と建前の時代。

 

『女神寮の寮母くん。』

ありふれた低予算お色気アニメ枠と思いきや、中盤以降はラブコメとしてもハートフルな日常系としても堅実な面白さを発揮。何気にOP/EDが曲も映像もお色気アニメのクオリティではなかったし、総合的にセンスの光った今期の隠れ優等生だった。

 

 

B(各クールの中位~下位)

小林さんちのメイドラゴンS』

この作品のシリアスな雰囲気や説教くさい展開が正直あまり得意ではないのだが、コメディや日常エピソードやらせたら相変わらず強い。

特に10話のカンナ回が良かった。

 

乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった...X』

2期も抜群の安定感。特に6話の別荘での昔話回、7話の夢世界の回が面白かった。

ただ1期に比べると男性キャラのエピソードが中心の構成で、女の子の可愛さや百合目的で見てる自分としては物足りなさが残った。すまんが俺はそういうオタクなんだ。

 

『探偵はもう、死んでいる。』

夏のアイプラ被害者の会。コミカライズのカッコいいCMを見て硬派なミステリなんだろうなと少しでも思った俺が馬鹿だった。

やってることは破茶滅茶でなんもわからんかったのだが、作品から漂う厨二感は好きだった。何よりレベルの高い合格点を超えるシエスタをオールウェイズ出してくれたので大満足。

 

『精霊幻想記』

作品内の治安がすこぶる悪くて、見ててあまり気持ちの良いものではなかったが、女の子の可愛さに関しては今期トップクラス。三話ごとにメインヒロインを交代する現地妻システムを導入できる萌えの層の厚さが凄まじかった。

精霊幻想記アナザーテイルの広告の話をするオタクは常に見かけていたが、精霊幻想記アナザーテイルを実際にやってるオタクが誰もいなかったのは今年最大のミステリー。

 

『迷宮ブラックカンパニー』

序盤はとても楽しんで見ていたのだが、未来?に行ったあたりから勢いが落ちた印象があった。それでも主人公・ギンジは徹頭徹尾いいキャラをしてたし、女の子たちもみんな可愛かった。

ランガくんちゃんを性的な眼差しで見ていなかったといえば嘘になる。

 

 

C(惰性で完走)

該当なし

 

 

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【S+】該当なし

【S】該当なし

【A+】ラブライブ!スーパースター!!

【A】アクアトープ、かげきしょうじょ!!、Sonny Boy、チート薬師、女神寮

【B】メイドラゴンS、はめふらX、たんもし、精霊幻想記、迷宮ブラックカンパニー

【C】該当なし

 

S+およびS評価がないやや厳し目の評価となったが、惰性で完走した作品も特になく、豊作ではないが不作でもない、個人的にはそんなクールだった。

『現実主義勇者の王国再建記』に関しては完走予定だったが、残り3話の録画を誤って消してしまい、FOD独占で詰んだため無念の10話切り。

すでに始まっている2021秋アニメだが、リアタイ視聴を強く意識しているのもあって今のところ20本近く追えているし、面白さとしてもかなり豊作だと思う。

2021年は今のところ、冬13本、春12本、夏11本と計36本なので、秋は少なくとも15本完走して年間50本に届けたいね。