Kind's room

アニメの感想、考察など。

最近読んだ漫画(2020年5月編)

今年の目標として掲げている「アニメブログ最低月1更新」を継続するために始めた漫画のレビュー記事。アニメブログとはいったい何だったのか。

ゴールデンウィーク特価で百合漫画がいっぱい安くなってたのでたくさん読もうと思ってたけどあまり読めなかった。今月は6作を紹介。

 

 

 

『Still Sick』

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あらすじ

私の秘密が彼女の過去を解き明かしていく―。 周囲に隠れて同人活動に勤しむ隠れオタク系OL・清水真琴は、ある日偶然にも同僚の前川茜にオタク趣味がバレてしまう…!全然オタクに見えない前川を訝しむ清水だったが、実は前川が過去に漫画家として活動していたことを知る。同じ趣味を持つことに喜ぶ清水、しかし前川には何やら秘密があるようで…?

OL同士の社会人百合。既刊2巻(2020年5月現在)。1巻は「漫画の創作活動」を通して、2人の女が同僚から親友(悪友?)の関係になるまでが描かれ、この作品は特に恋愛要素は絡んでこないのか~と思っていたら2巻で本領発揮してきた。

ノーマル同士でのガールズラブを描く場合、友情や憧憬が「恋」へと発展する心情変化にどれだけ説得力を持たせるかがカギになるが、本作はその辺りがとても丁寧。社会人百合として王道的な作風で面白かった。来月10日発売の3巻で完結だそう。

 

 

『ささやくように恋を唄う』

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あらすじ

高校入学初日、新入生のひまりは新入生歓迎会で演奏したバンドのボーカル・依(より)に、ひとめぼれという名の憧れを抱く。校舎で出逢った依にそのことを伝えるひまりだったが、まっすぐに気持ちを伝える彼女に、依はひとめぼれという名の恋心を抱いてしまい……お互い好きだけど、どこか微妙にすれ違う、ひとめぼれから始まる恋物語

百合ナビの『百合漫画大賞2020』で堂々の第一位を獲得した人気作。既刊2巻(2020年5月現在)。

クールでカッコいい先輩×犬のように可愛い後輩の組み合わせでありながら、恋の矢印は完全に「先輩→後輩」というのがなんともエモい。あとは「推し×ファン」という構図と、「好き」のすれ違いという意味で『推し武道』のえりぴよと舞菜の関係性に似ていると感じた。

1巻は「木野ひまり、罪な女だ…」という印象で、2巻は「木野ひまり、やはり罪な女だ…」となった。メイン2人の甘く苦い関係だけでなく、互いに恋のライバル登場でバチバチとした盛り上がりも見せ始めたりと、人気作の期待を裏切らない面白さ。

「好きとは何か?」「付き合うとは何か?」を深く突き詰めるストーリーで、恋愛に疎いオタクでも恋愛の何たるかを学べる親切設計となっている。

あとはシンプルに絵柄が可愛い。バンド要素もあったりと、映像映えしそうな作風なので是非アニメ化して欲しい。

 

 

『ヒメノスピア』1~2巻

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あらすじ

学校では皆から奴隷のように虐げられ、家では二人で暮らす母親に暴力を振るわれる…。それが彼女、園藤姫乃の日常だった。だがある日、彼女を刺した一匹の「蜂」が、運命を一変させる。――彼女の、そして人類の。人という「種」を刺し貫く、戦慄のインセクト・サスペンス!!

――――針の鋭い方が勝つ、それがヒメノスピアだ!

キリングバイツ村田真哉先生が原作を担当する、グロ×エロ×虫人の新感覚ハーレム百合。既刊6巻(2020年5月現在)のうち2巻まで読んだ。

蜂の能力を手にした少女・姫乃が、日本を乗っ取って自分の楽園を作り上げるというスケールのデカい物語で、生物の生態を活かしたストーリー構築はさすがキリングバイツの原作者。あと蜂に関する教養が無駄に身につく。

主人公・姫乃が「女王」となり、国家を揺るがすほどの特大百合ハーレムを築きあげるぶっとんだ世界観が面白い。あくまでも洗脳によるハーレム形成のため、これを百合として嗜めるかは微妙だけど。

 

 

 『付き合ってあげてもいいかな』1巻

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あらすじ

私に、彼女ができました。超モテるのに「好きな人と両想いになったことがない」パッと見いい女のみわ。大学入学を機に軽音サークルに入り、絶対友達にならないタイプ!と思ったお調子者の冴子と急接近。なんだかちょっと新しい扉が開いちゃう感じ…?「せっかくだからあたしたち、付き合ってみない?」軽音サークルの仲間たちと織りなす、ホンネの女子大生ガールズラブ!!

ツイッターで回ってきた百合漫画。既刊4巻(2020年5月現在)のうち1巻だけ読んだ。

百合作品の世界観は、大きく分けて「女性同士の恋愛も当たり前の世界」と「あくまで男女の恋愛がデフォルトの世界」の二つに分かれると思う。本作の場合は後者で、同性愛が周囲に受け入れられるかという不安にも真面目に踏み込んでいる。

あと百合作品は、基本的に付き合うまでの心情変化などを丁寧に描写するため展開はゆったりしがちだが、本作は最初から「女が好きな女」同士が出会うため、その辺りはテンポが良い。むしろ付き合ってからのモヤモヤに重点を置いた作風で、女同士で付き合うことの難しさを結構生々しく描いている。

大学生同士の百合というのはあまり読んだことないから新鮮だった。ただ、全体的に"陽"側の大学生の話なので、個人的には読んでて厳しいところはあった...

 

 

『趣味のラブホテル』

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あらすじ

趣味の同人誌執筆の為、ラブホテルに取材に行こうとするオタク女子の茶耶。しかしホテルを目の前にして怖気づいてしまった彼女は、話しかけてきた見知らぬ女子に誘われるままホテルに足を踏み入れるが…!? 実在のラブホテルを訪れる、秘密のラブホ探訪記♪

同じくツイッターで回ってきた百合漫画。既刊1巻(2020年5月現在)。ふたなり天使×ノンケのBL作家のソフト百合。

題名の通り二人がラブホテルをめぐって楽しむ内容(ただし“ラブ”はしない)。ベッドがオープンカーみたいになっているラブホ、部屋のなかにプールがあるラブホ、キッチンが付いている女子会仕様のラブホなど、世の中の知られざるラブホ事情が知れて面白い。

あくまでもメインはラブホの探訪記なため、百合漫画として読むにはちょっと弱いかも。

 

 

『推しが武道館いってくれたら死ぬ』2巻

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あらすじ

岡山県で活動する地下アイドルグループ【ChamJam】の内気な人気最下位メンバー【舞菜】を人生捧げて応援する熱狂的ファンがいる。収入は推しに貢ぐので、自分は高校時代の赤ジャージ。愛しすぎてライブ中に鼻血ブーする…伝説の女【えりぴよ】さん!舞菜が武道館のステージに立つ日まで…えりぴよの全身全霊傾けたドルヲタ活動は続くっ!!! 2巻では…【メンバー総選挙】が開催されることになり、えりぴよがまた大変なことにっ!?

ゆめまきのラブロマンスや、空音とれおの出会いの話など、アニメ中盤でも描かれたエモいエピソード中心。えりぴよの想いも舞菜にようやく届くなど、全体的に多幸感が強くて良き。

えりぴよとくまささんがメイド喫茶に行ったらあーやに接客された回好き。

 

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次に読み始める予定の漫画は『将来的に死んでくれ』『彼女のイデア』など。あとは『ぼく勉』17巻と『Still Sick』3巻(完結)、そして個人的に最近イチオシの『熱帯魚は雪に焦がれる』の7巻も発売予定なので楽しみ。

 

 

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